2016 Fiscal Year Research-status Report
笑いケア体操プログラム活用による過疎地域高齢者への支援モデルの構築
Project/Area Number |
15K15173
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
池田 由紀 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (80290196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 篤彦 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10336852)
安東 由佳子 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (50314745) [Withdrawn]
加藤 亜妃子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (30553234) [Withdrawn]
天野 薫 名古屋市立大学, 看護学部, 助教 (90747833) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 笑いケア体操 / 高齢者のサポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
〈目的〉高齢者を支援するサポーター育成するために、笑いケア体操(笑いヨガ)プログラムを実施し、対象者の心身の健康に及ぼす影響を検討する。 〈方法〉Y過疎地域住民を対象に公募を募り、前期グループと後期グループに分け、前期グループを介入群、後期グループを対照群として事前説明会時に両群の前調査を実施した。介入群には事前説明会後、笑いケア体操プログラムを実施し、対照群は何も実施せず3か月後に再度両群の調査を実施した。調査内容は、QOL、抑うつと不安、自己効力感である。〈笑いケア体操プログラムとは〉本プログラムの内容は、2日間の笑いケア体操サポーター養成講座を実施し、その後フォロアップ研修を6回実施した。 〈結果〉介入群12名(男性2名、女性10名)、対照群8名(男性1名、女性7名)で前調査は実施したが、介入群では女性1名が脱落、対照群では女性2名が脱落した。脱落の理由はいずれも身体的不調のためであった。3ヶ月後の調査が実施できたのは、介入群11名(平均年齢68歳)、対照群6名(平均年齢63歳)であった。前調査において、年齢、QOL、抑うつと不安、自己効力感のいづれにおいても有意な差は認められなかった。3ヶ月後の調査においては、抑うつと不安、自己効力感は有意な差は認められなかったが、QOLの精神的健康において介入群が対照群より精神的健康が高まり、有意な差が認められた。 〈考察〉本研究で実施した笑いケア体操プログラムは、誰もが道具を用いることなく楽しく実施できる笑いの体操プログラムで、その効果として精神的健康が高まった結果となったことは大変意義のあることである。今回の結果を踏まえて、今後は、今回の対象者が笑いケア体操が実施できる笑いケア体操伝道師(地域の高齢者を支援するサポーター)として地域住民に笑いケア体操の場を提供し、精神的健康を高めていくことが可能となると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第二研究として、笑いケア体操プログラムを用いることで、過疎地域の高齢者を支援するサポーターを育成し、笑いケア体操プログラムの心身の健康への影響について検討することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、第三研究として、第二研究で育成した笑いケア伝道師を過疎地域に派遣し、笑いケア体操の場を提供し、地域住民の心身の健康への影響を検討していく。過疎地域であるため約6集落ごとに笑いケア体操の場を設けるにあたり、Y町の長寿福祉課、地域包括支援センターとの協力をいただきながら推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度研究実施するためには、Y過疎地域に出向かなければならないので旅費が必要である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費:1回16700円×7回=116900円
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