2015 Fiscal Year Research-status Report
ナノカーボンによるインフラマソームを介した血管における炎症誘導機構の解明
Project/Area Number |
15K15236
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
市原 佐保子 三重大学, 地域イノベーション学研究科, 准教授 (20378326)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ナノ素材 / リスク評価 / インフラマソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノテクノロジーは、新材料創出、医療応用、地域温暖化防止に関係する環境技術等に応用可能であり、社会への貢献が期待される一方、ナノ素材などの新規工業的素材の健康への影響に社会的関心が高まり、生体影響に関するリスク評価が求められている。本研究では、今後その応用が期待されているナノカーボン(カーボンナノチューブ)に注目し、動脈硬化や血管修復に対する影響を検討し、炎症誘導機構を解明することを目的とした。 本年度は、動脈硬化モデルマウスであるApoE欠損マウスを使用し、単層カーボンナノチューブと多層カーボンナノチューブを咽頭内投与し、血管障害への影響を検討した。カーボンナノチューブ投与後に、大動脈弓を、オイルレッドO溶液で染色し、動脈硬化の程度を検討し、またリアルタイム定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)により、胸部大動脈におけるインフラマソーム関連遺伝子のmRNA発現レベルを分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験にて、カーボンナノチューブ高濃度投与後の動脈硬化モデルマウスの大動脈において、接着因子の遺伝子発現が増加し、動脈硬化形成が促進されることを明らかにした。また、カーボンナノチューブの血管障害にインフラマソームを介した炎症誘導機構が関与する可能性が示唆され、国際学会で報告している。
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Strategy for Future Research Activity |
転写因子NFE2-related factor 2 (Nrf2)に着目し、Nrf2遺伝子改変マウスを使用することにより、Nrf2を介したインフラマソームの形成やその活性化に対する役割を分析し、より詳細なカーボンナノチューブによる炎症誘導機構を明らかにしていく予定である。
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[Journal Article] Titanium dioxide particle type and concentration influence the inflammatory response in Caco-2 cells2016
Author(s)
Tada-Oikawa S, Ichihara G, Fukatsu H, Shimanuki Y, Tanaka N, Suzuki Y, Murakami M, Izuoka K, Chang J, Wu W, Yamada Y, Ichihara S
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Journal Title
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 17
Pages: E576
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] マウスにおけるシリカナノ粒子の表面修飾と炎症誘導作用との関係2015
Author(s)
渡邊 英里, ブラニッチ サンドラ, 市原 佐保子, 呉 文亭, ボーラド ソニア, トラン ラン, 林田 有紗, 長田 百合果, 張 霊逸, 櫻井 敏博, 市原 学
Organizer
第43 回産業中毒・生物学的モニタリング研究会
Place of Presentation
まるは食堂旅館(愛知県、知多郡)
Year and Date
2015-10-02 – 2015-10-03
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[Presentation] Role of nuclear factor erythroid 2-related factor (Nrf2) in pulmonary inflammation induced by zinc oxide nanoparticles2015
Author(s)
Radwa Sehsah, Wenting Wu, Sahoko Ichihara, Naozumi Hashimono, Yoshinori Hasegawa, A. El-Sayed, N. Joseph, S. El-Bestar, Emily Kamel, Gaku Ichihara
Organizer
Society of Occupational Medicine Annual Scientific Meeting
Place of Presentation
Manchester, UK
Year and Date
2015-07-06 – 2015-07-09
Int'l Joint Research
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