2017 Fiscal Year Annual Research Report
Cancer stem cell assay by a new immunodeficient mouse model Cancer stem cell assay by a new immunodeficient mouse model harboring with optimal bone marrow microenvironment
Project/Area Number |
15K15365
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
赤司 浩一 九州大学, 医学研究院, 教授 (80380385)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / 免疫不全マウス / ヒト疾患モデル / マクロファージ寛容 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん克服へ治療標的として、がん幹細胞自身を標的とした新規治療法の開発が求められている。そのためには、がん幹細胞の純化、純化がん幹細胞の生体内での機能を解析する必要がある。この解析のために必須の基本技術が、高度免疫不全マウスを用いた異種移植アッセイシステムである。ヒトがん幹細胞を標的とする新世代のがん治療法は、急性骨髄性白血病(AML)において、その実用化が目前である。これは、免疫不全マウスを用いた異種移植アッセイ系の確立によって、白血病幹細胞の高度純化が可能となり、その分子学的基盤の解明が進んだことによる。一方で、現存の異種移植アッセイ系では、ヒト造血細胞の生着効率が著しく改善されたが、急性白血病以外の造血器腫瘍や固形癌では十分な生着が得られない。したがって、さらに生着効率を高めた汎用性の高いラインの樹立が必要である。本研究では、より広いがん種におけるがん幹細胞の同定とその根絶法の開発を可能にする技術基盤確立のために、「完全マクロファージ寛容」「骨髄ニッチオープン化」導入により、マウス骨髄微小環境を改変し、既存の移植効率を大幅に上回る次世代免疫不全マウスを開発することを目的としている。 我々は、すでに、B6バックグラウンドで、Rag2欠損、IL2Rg欠損に、骨髄ニッチオープン化のためのKit変異を導入したB6.Rag2(null)IL2Rg(null)Kit(Wv/Wv)マウスを樹立し、正常造血幹細胞の生着効率の検証を行い、極めて高いヒト造血細胞の生着を確認した。さらに、ヒトSIRPAノックインマウスとの交配を行い、マウス内での疾患再構築と、幹細胞分画の同定を進めている。
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Research Products
(8 results)