2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K15428
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
松尾 香弥子 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70399509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勝昭 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00285040) [Withdrawn]
高貝 就 浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (10447807) [Withdrawn]
涌澤 圭介 東北大学, 加齢医学研究所, 非常勤講師 (30645239) [Withdrawn]
竹林 淳和 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50397428) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 幻聴 / MRI画像 / fMRI / 拡散強調画像 / 構造画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は解析機材を揃え、解析を進め、次年度に行われる学会において発表する準備を行った。 まず、解析機材として、fMRI解析用のコンピューター(Linux systemを導入)と拡散スペクトラム画像(DSI)の解析用のコンピューター(Windows)を購入した。また行動データの解析が必要となり、ノートパソコンを購入した。また、画像処理に必要なため、MATLAB本体と必要なToolboxのライセンスを購入した。これらにより、解析方法の検討を行った。主に、生理データ(呼吸と脈拍)をfMRI解析に利用する方法と、DSIの解析法(アップデート)である。 本研究では本来は数十名の患者およびコントロールのデータ収集を目指していたところ、異動となり、患者4名、コントロール8名での解析を行うこととなった。不本意ではあるものの、ケーススタディの方法論の習得に関心を向けかえて、患者個別の詳細な解析や解釈を試みている。その結果、幻聴の症状に特異的とも見られる結果が得られた。例えば、自分の頭の外から幻聴が聞こえる患者では右聴放線の拡散指標が極端に低い、などである。例数は少ないものの、貴重なデータを最大限に活かしていきたいと希望している。 11月に、毎年サブミットしている国際磁気共鳴医学会の大会抄録締切があり、解析の一部(課題fMRIおよび安静時fMRI)を用いた結果を投稿したが、残念ながら採択に至らなかった。おそらくデータ数が少なかったためと思われる。そこで、その他のデータ解析を進め、患者各人の詳細な検討を行った中間的結果について、Society for Neuroscience (SfN) の年次大会に投稿した。現在審査中である。他にもいくつかの国内学会で発表を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の経費および次年度の半分の経費を前倒しし、必要な解析環境を整えることができた。具体的には、解析用コンピューターやソフトウェア、メディア類などの周辺機材である。 予定通りに患者数を集められなかったという制限がある中で、自分としては個別的解析により興味深い知見を得つつあり、本年度において一定レベルの進展をすることができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに解析を進めて、論文投稿・公刊を目指していく。次年度の予算は主に成果公表と情報収集のため、学会参加や論文投稿費用に使用していく予定である。また薬物使用量の計算を専門家に依頼する予定である。 (1)今後の解析方針:患者の薬物使用量について最新の計算方法で求めて、本研究の主要指標(fMRI、DSI、構造画像)への影響について検討する。また、安静時fMRIの解析をさらに工夫する。これらを含め、全データを合わせて論文投稿を目指す。 (2)参加を検討している学会:Society for Neuroscience (SfN)の年次会議にはこれまで参加したことはなく、現在投稿しているものの発表が許可されれば初めての参加となる。貴重な情報収集の機会となるものと考えている。日本磁気共鳴医学会では3つものMRI技術を使用している点を強調したい。日本生物学的精神医学会の年次会議にも登録を行った。
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Causes of Carryover |
次年度の前倒し支払請求を余裕を持って行ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会参加旅費として使用する。
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Research Products
(2 results)