2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of effects of anesthetics on phenotype and gene expression of cancer cells with CTOS method
Project/Area Number |
15K15577
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岩井 鉄平 関西医科大学, 医学部, 助教 (90440966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 喜一 関西医科大学, 医学部, 教授 (00283606)
奥山 裕照 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 総括研究員 (50432373) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん / 転移 / 麻酔薬 / CTOS / スフェロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
がん患者の治療としての手術を行う際に使用する麻酔薬の種類などを含む麻酔管理法の差異が、その後の患者予後にいかなる影響を与えるかという問題を検討するため申請者らが開発した新規がん組織培養法を援用してがん組織に特徴的な表現型へ麻酔薬が直接与える影響を細胞生物学的、分子生物学的さらに遺伝学的に追究することが本研究の目的である。以下に実験計画に即した実施状況を記載する。 樹立細胞株を用いた検討-CTOSと並行してがん組織由来の樹立細胞株を用いて増殖能、代謝モード、細胞膜分子発、細胞死(アポトーシス)、細胞内シグナル分子活性などがん細胞の表現型をアッセイする実験系を確立した。イソフルラン・セボフルラン処理は上記のがん細胞特有な表現型の発現に大きな影響を及ぼさなかった。特に転写因子HIF-1の活性化またHIF-1の支配遺伝子の発現に有意の変化は認められなかった。 今年度は,RNA-Seq法を用いて揮発性吸入麻酔薬セボフルランの遺伝子発現への影響を検討した。セボフルランはごく少数の遺伝子のmRNAの発現に影響を与えたががん細胞の表現型と深く関連する遺伝子の発現変化は観察できなかった。 CTOSを用いた検討-CTOSは患者由来手術切除標本から樹立され継代を行っているラインをした培養を開始した。細胞株を用いた検討と平行して,RNA-Seq法を用いて揮発性吸入麻酔薬セボフルランの遺伝子発現への影響を検討した。セボフルランはごく少数の遺伝子のmRNAの発現に影響を与えたががん細胞の表現型と深く関連する遺伝子の発現変化は観察できなかった。
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