2015 Fiscal Year Research-status Report
去勢抵抗性前立腺癌進展におけるヒストン修飾酵素の関与とその治療への応用
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15K15585
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
白石 匠 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (70405314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖原 宏治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80285270)
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80291798)
上田 紗弥 (伊藤紗弥) 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90534511)
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (10243239)
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10381964)
上田 崇 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50601598)
大石 正勝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (90405316) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 去勢抵抗性前立腺癌 / アンドロゲン除去療法 / ヒストン修飾酵素 / JARID1B |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アンドロゲン除去療法(ADT)開始直後のアンドロゲン欠乏下でダイナミックに変化するヒストン修飾に着目し、ADT後の去勢抵抗性前立腺癌進展におけるヒストン修飾酵素の果たす役割の解明とその治療への応用をめざすことである。 本年度は、まず予備実験で示された本研究の仮説の前提となる事象を他の細胞株を用いて再確認した。つまり、アンドロゲン依存性前立腺癌細胞であるVCaP細胞において、培地よりアンドロゲンを除去した状況で細胞を培養すると、JARID1B (KDM5B)の発現が上昇することをが、mRNAおよびタンパクレベルで確認できた。 次に、アンドロゲン欠乏時におけるJARID1B発現上昇が果たす役割を検討するために、JARID1Bに対するsmall hairpin RNA(shRNA)をstableに発現させた、JARID1Bノックダウン細胞株とJARID1Bを強制発現させた細胞株の樹立を目指した。現在、inducibleの系を含めて樹立を目指しているが、現時点ではノックダウン細胞株と強制発現細胞株の樹立には至っていない。 以上の結果より、アンドロゲンを除去した状況で細胞を培養すると、JARID1Bの発現が最も上昇することを、LNCaP細胞だけでなく他の細胞株であるVCaP細胞でも確認できた。しかしながら、JARID1Bの関与を検討するためのノックダウン細胞株と強制発現細胞株の樹立には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アンドロゲン欠乏時におけるJARID1B発現上昇が果たす役割を検討するために、JARID1Bのノックダウン細胞株と強制発現細胞株の樹立を目指しているが、現時点ではその樹立に至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
LNCaP細胞は非常にsensitiveな細胞株であるため、長期間の培養でその性質が変化する可能性がある。そのため継代の若い新しいLNCaP細胞を購入し、再度JARID1Bのノックダウン細胞株と強制発現細胞株の樹立を目指す。また、同時にinducibleの系での樹立も検討し、可能な限り自然な状態での安定細胞株の樹立を目指す。
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