2016 Fiscal Year Research-status Report
臍帯間葉系幹細胞シートによる先天性横隔膜ヘルニア低形成肺の再生
Project/Area Number |
15K15642
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
新開 統子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80301612)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 臍帯幹細胞 / 幹細胞シート / 先天性横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.購入した臍帯幹細胞の継代培養の条件設定を行った。血清使用培地群と無血清培地群に分けて細胞増殖を観察したが、無血清培地群では、細胞の増殖が遅く、細胞の携帯も大型化した。今のところ無血清培地では、目的の期間で細胞継代は困難であることが確認された。 2.継代培養した臍帯幹細胞に蛍光色素を導入しラベリングした。蛍光ラベリングを行うと、細胞の生存数がやや減少することが確認された。しかし、5mm well程度の大きさの細胞シートを作成するための十分な細胞数は得られた。コラーゲン膜の足場に細胞を散布してシートを作成するが、手技がやや複雑であるため、手技の習得に時間と練習を要する。 3.ヒト臍帯から臍帯幹細胞を分離培養するための方法を実習した。日本大学小児科研究室において、実際の細胞分離の方法を学んだ。清潔操作や、臍帯血管の剥離を確認した。ワルトンジェリーの細切の方法を学んだ。当研究では購入した臍帯幹細胞を使用していたが、条件設定に難渋し、期待通りに細胞を継代することができなかった。そのため、ボランティアで臍帯を提供いただける妊婦さんを募集することにした。筑波大附属病院の産科に協力を得て、また病院の倫理委員会の審査を受けて、臨床研究をスタートさせる手続きを取った。胎児診断で異常を指摘されていない児が帝王切開で出生するときに臍帯を提供していただくようにする。ポスターやパンフレットで募集を呼び掛け、賛同いただけた妊婦さんには個別にインフォームドコンセントをとって、帝王切開術時に採取することになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.研究室の耐震化工事のため、十分な研究環境を得られなかった。 2.購入した臍帯幹細胞の継代培養の条件設定が困難で、十分量の細胞を得られなかった。 3.自分の病気治療のため十分な研究時間を確保できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.研究室環境を整備する。 2.筑波大附属病院倫理審査で承認を受け、帝王切開時に提供いただいた臍帯から臍帯幹細胞を分離・培養する。 3.臍帯幹細胞に蛍光ラベリングを行い、コラーゲン足場に培養してシート化する。 4.臍帯幹細胞シートを動物に移植し、生着と生体内での細胞動態を確認する。
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Causes of Carryover |
研究施設の耐震化工事と自身の体調不良で、十分な研究時間を取れず、研究を進められなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
耐震化工事終了に合わせ、研究室の整備を行い、より良い研究環境を整える。 体調の回復に合わせ、研究時間を確保し、研究費の計画的使用を行う。
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[Presentation] Effects of umbilical cord mesenchymal stem cells on the vascular growth of fetal lung explants2016
Author(s)
Toko Shinkai, Kouki, Masumoto, Xue Lian, Kouki Hagiwara, Chikashi Gotoh, Yasuhisa Urita, Naoya Sakamoto, Fumiko Chiba, Hajime Takayasu, Hideaki Tanaka
Organizer
The24th Congress of the Asian Association of Pediatric Surgeons
Place of Presentation
ヒルトン福岡シーホーク、福岡市
Year and Date
2016-05-24 – 2016-05-26
Int'l Joint Research