2015 Fiscal Year Research-status Report
個人のストレス耐性に応じた急性期精神医療者向け研修プログラムによる介入研究
Project/Area Number |
15K15813
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
安部 猛 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (80621375)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 美保 (貫美保) 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (90326992)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 精神医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、急性期精神医療子メディカル全般を対象とし精神的健康殿維持・改善を目的とした、個人のストレス耐性に応じたコミュニケーション・プログラムによる介入研究を行う予定である。これまでに、コミュニケーション・プログラムによる介入の最新の動向把握と情報収集、さらに、系統的文献レビューを行った。その結果を海外関連学術誌へ投稿するため、原著論文作成中である。今後はこれらの知見をもとに、プログラムを作成し介入へとつなげる予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、コミュニケーション・プログラムによる介入の最新の動向を把握する目的で各種学会に参加し、さらに、系統的文献レビューを行った。その結果、コミュニケーション・プログラムによる介入研究の特徴として、分野横断的であること、測定内容にばらつきがあることが明らかとなった。また、対人ストレスと主観的負担感との関連はなく、むしろ個々人の首尾一貫性がより強く医療者のアウトカムと関連していることも明らかになった。介入実施に際しては、ストレスチェック制度を取り入れた新しいモデルを構築することになったが、学術および現場レベルでの情報収集も進んでいることから、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
ストレス耐性に対応する、アサーション・傾聴を軸としたテイラーメード・プログラムを作成し実施する予定である。まず、精神的健康度(低・高)と、ストレス耐性の指標でもある首尾一貫感覚尺度(中央値を用いて2群を設定)を測定し、その結果、クロス集計表からできる4パターンのコミュニケーション・プログラムを適用する。プログラムの特定にあたっては、内外のヘルス・コミュニケーション学、社会医学の専門家に意見を求め、プログラムの内的妥当性を担保するよう努める。さらに、実務上の有益性も伴うことから、平成27年12月から施行されている厚生労働省によるストレスチェック制度と連動する内容に設計する予定である。
|
Causes of Carryover |
介入準備において、実務上の有益性も考慮し厚生労働省が実施するストレスチェックを導入することとした。実施可能性を現場レベルで調整する必要があり、さらに妥当性検討研究が必要となる。そのため、次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度には、介入に際して、厚生労働省が実施するストレスチェックを導入するため、妥当性検討研究を実施する。また、実施可能性と実務上の有益性評価のための情報収集、学会活動、データ収集も予定していることから、次年度において使用が見込まれている。
|