2018 Fiscal Year Annual Research Report
Survey of the conditions necessary for elderly people with a history of stroke to live at home.
Project/Area Number |
15K15885
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
林 昌子 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 助教 (90619701)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 脳卒中 / 高齢者 / 在宅生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅生活を送る脳卒中患者は、6年から8年経過すると状態が悪化する傾向にある。しかし、今回その期間を乗り越え、在宅での生活を継続している脳卒中高齢者・家族を対象に、その人たちの持てる力に焦点をあてた。研究目的は、脳卒中発症後8年以上在宅生活を送る高齢者の持てる力を明らかにし、在宅生活を送る上で持てる力の発揮に向けた必要条件を構造化することであった。 脳卒中高齢者は、要介護2~3であり、家族との同居生活を送っていた。 在宅生活を8年以上送る条件のひとつは「リハビリテーションの継続する力」である。これらは、①通所リハビリテーションに通う楽しみを持っている、②家族に迷惑をかけられない思い、③自分のことは自分でするという思い、④経験からリハビリテーションをすると身体機能が向上するという実感、⑤家で生活したいという意思、⑥趣味を活かすが関わっていた。条件の2つ目は、「健康管理の力」であり、①脳卒中の経験から現在の健康生活を実行する、②家族による健康管理の支援、③専門家からの健康管理の情報であった。この力は、脳卒中高齢者と家族がお互い補完していた。3つ目は、「生きる意欲」であった。①障害についての受け止め方を切り替える、②親身になってくれる家族・友人の存在、③外へ出ていく積極性、⑤趣味の楽しみが関わっていた。4つ目は、「日常生活の工夫する力」である。①自助具を工夫する、②スタッフからの助言、③自分の役割を果たしたいという思いであった。これらは、家族、友人、専門家からの支援によって支えられていた。
|