2016 Fiscal Year Research-status Report
矯正施設で高齢受刑者に携わる看護師が抱える困難感の解明と対処方略の検討
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15K15890
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
有賀 智也 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (10708069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 みどり 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (60293479)
千葉 真弓 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (20336621)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医療観察法 / 高齢対象者 / 矯正施設 / 看護師 / 困難感 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初は,医療重点刑務所へ研究協力のお願いをする予定でいたが,「刑事施設及び職務の特殊性(保安上及び個人情報保護の観点)等」からお断りのお返事をいただいた. そこで,医療施設で矯正医療を行なっている心神喪失者等医療観察法指定入院医療機関へも研究フィールドを広げる試みを行った.まず,厚生労働省ホームページの心神喪失者等医療観察法の指定入院医療機関に載っている病院の看護部長へ電話を行い,研究の主旨説明を実施した. その電話で研究の同意が得られた病院へ趣き,看護部長へ直接研究の主旨説明を行い再度同意の確認を行った.その後,医療観察法病棟師長へも同様の説明を実施し,研究対象の看護師の選定を依頼した.後日,医療観察法病棟師長から紹介していただいた高齢犯罪者(高齢対象者)の看護に直接携わった経験を持つ看護師へ,研究の主旨を説明し書面にて同意を得た.その後は研究計画に従い,インタビューガイドを用い面接を実施した.面接で得られたデータから逐語録を作成し,カテゴリーを作成し分析を進めた. しかし,矯正施設という特殊な施設で働く看護師が職務に携わるうえで,どういった事に困難感を抱いているのかを知るために,さらに多くの看護師からお話を伺う必要があると考えている. そのために,今回研究をいただいた心神喪失者等医療観察法指定入院医療機関以外にも,研究協力をしていただける病院を探している最中である. また,今までの研究の過程を学術大会の示説で発表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
医療重点刑務所へ研究協力のお願いをする予定でいたが,「刑事施設及び職務の特殊性(保安上及び個人情報保護の観点)等」からお断りのお返事をいただいた. そのため,医療施設で矯正医療を行なっている心神喪失者等医療観察法指定入院医療機関へも研究フィールドを広げる事を試みた. 心神喪失者等医療観察法指定入院医療機関では研究協力をいただく事ができた. この事により,研究の進捗状況としては,おおむね進展する事が出来ている.
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Strategy for Future Research Activity |
このまま心神喪失者等医療観察法指定入院医療機関での研究を継続していく. また,得られたデータをより密度濃くまとめていくために研究期間の延長を視野に入れていく.
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Causes of Carryover |
昨年度に,データ入力に必要なパソコンをまず購入した.その結果該当年度は値段が大きな物品を購入せずに済んだ.人件費については,該当年度にインタビューした対象者が公務員であったため謝金を支払う事は出来ないため使用状況が0円となった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用計画としては,物品費として量的研究を実施するために必要なデータ分析ソフトを購入を検討している.また科研のために購入し使用していたポータブルパソコンのバッテリーの持ちが悪いため,新規購入を検討と資料印刷用のぷりんたーの購入も検討している.またデータを確実かつ安全に保存しておくための記憶媒体の購入を検討している. 新年度も研究対象者へのインタビューを引き続き検討しているため,旅費や人件費も発生する予定である.
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