2016 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護ステーションにおける教育的・効率的なカンファレンスのための尺度開発と検証
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15K15894
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Research Institution | Tohto College of Health Sciences |
Principal Investigator |
柿沼 直美 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (80592732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 政子 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 助教 (70739391)
本田 彰子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (90229253)
神山 吉輝 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 教授 (90307009)
常名 陽子 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 助手 (90720483)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 訪問看護ステーション / リフレクション / カンファレンス |
Outline of Annual Research Achievements |
【方法】全国訪問看護事業協会会員名簿を用い全国のSTを県ごとに998か所、層化無作為抽出し1か所につき3通同封し、郵送法による5段階リカート法の質問紙調査とした。分析は、天井効果・フロア効果、I-T相関分析、項目間相関係数の算出及び各質問項目を除外した場合のクロンバックα信頼性係数の変化を確認し、最尤法によるプロマックス回転を用いた因子分析を行った。基準関連妥当性は、リフレクション自己評価尺度との相関を確認した。【結果】質問紙の回収数は322人、分析対象は質問紙および自己評価尺度の項目に欠損を有する44人を除外し278人とした。看護師の概要は、平均年齢46.3歳、平均経験年数7.9年であった。分析結果は、天井効果・フロア効果、I-T相関分析及び各質問項目を除外した場合のクロンバックα信頼性係数の変化では削除項目はなかった。項目間相関係数の算出において4項目削除した。因子分析による項目の再構成では、削除される項目はなかった。因子分析により固有値1以上の因子を抽出した結果、2因子が抽出され【第1因子:カンファレンス中、きがかりを解きほぐす】【第2因子:カンファレンス前、気がかりに気づく】であった。学習指標全体のクロンバックα信頼性係数は0.956であり信頼性を確保していた。考察】検討された学習指標の項目内容には、事前にケア中にある気がかりに気づき、意図的にカンファレンスで検討する学びの姿勢へと導いている。さらに、カンファレンスでは、自己・他者ともに振り返ることにより、その気がかりを解きほぐし、ケアの共有を図ることを促していると考えられる。本学習指標は、内的整合性による信頼性・構成概念妥当性の確保、内容的妥当の確認より、訪問看護師のリフレクティブなカンファレンスに対する意識を促し有効なカンファレンスに貢献でき、訪問看護の質向上に繋がると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りの進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は、開発した学習指標の検証を行うことである。
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Causes of Carryover |
研究途上であるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、学習指標の検証のため訪問看護ステーションへの介入研究および学会発表に使用する予定である。
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