2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a program to transfer long-term users of psychiatric day care to community-based care
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15K15932
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
田中 敦子 日本福祉大学, 看護学部, 助教 (70398527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 美代子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (40418869)
服部 希恵 日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (00310623)
寺澤 法弘 日本福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (80548636)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 精神科デイケア / 精神障害者の地域移行 / ストレングスモデル / リカバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神科デイケアの長期利用の要因を明らかにし、積極的に精神障害者の地域移行・定着を橋渡しできる支援プログラムを作成・実施・評価することを目的としている。 平成27~28年度は、文献レビューをもとに精神科デイケアの長期利用の要因を明らかにするための調査票の作成および調査対象施設の選定を実施した。平成29年度はデータ収集を実施した。予定していた研究期間内に協力の得られた施設は4か所であり、そのうち精神科デイケアの支援者13名、利用者15名に対し、アンケート調査を実施した。デイケアの利用目的について、支援者全員と利用者の93.3%が「生活リズムの安定」と認識していた。利用者の40%が「就学・就労の準備」と認識していたが、支援者で認識している者はいなかった。 ストレングス志向の支援について、「本人参加の意思決定と共有」に関する項目は、利用者、支援者共に実施度が高いと認識していた。「本人中心のアプローチ」および「ストレングスに焦点を当てたアプローチ」の項目は、支援者が認識している実施度よりも利用者の評価が高い結果となった。リカバリー支援の利用者評価は、「自分はリカバリーできると信じること」、「自分が変わることに前向きであること」の項目において、支援者からサポートを受けていると感じていた。一方、「地域の一員であると感じること」の項目において、支援者からサポートを受けていると感じてはいるが、前述の項目と比べるとやや低い評価であった。 精神科デイケアにおけるストレングスモデルやリカバリー志向の支援について、利用者の評価は高いものの、地域移行に関する支援は利用者と支援者との間に認識の差があり、介入の必要性があると想定された。しかし、データ数が少ないため、今後もデータ収集を行い、研究を継続する必要がある。
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