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2016 Fiscal Year Research-status Report

運動効果獲得における骨髄中細胞の役割

Research Project

Project/Area Number 15K16491
Research InstitutionTokyo University of Agriculture

Principal Investigator

只石 幹  東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (50633799)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords運動トレーニング / 骨髄
Outline of Annual Research Achievements

運動は全身の組織に影響を与えて、健康維持や疾病予防、生活の質の向上に寄与することが知られている。骨髄には多様な細胞種が存在し、近年では内分泌器官として働く可能性も示されているが、運動効果獲得における役割は明らかでない。これらを背景に本研究では、「運動が骨髄中の細胞に与える影響」と「運動効果獲得における骨髄中細胞の役割」を明らかにすることを目的とする。前年度はトレッドミルを用いてマウスに運動負荷を行い、骨髄細胞への運動効果を検討するために適切な運動強度 (10、20、30 m/min) と継続期間 (4、8、12週間) の検討を行ったが、いずれの条件においても既報と一致する運動効果が認められなかった。そのため、平成28年度も引き続き運動条件の検討を行った。具体的には、運動効果を明確に捉えるため、一回当たりの運動時間をこれまでの30分から90分へ延長した。また、運動速度はマウスにおける乳酸生成閾値を超える20 m/minとした。飼育期間は12週間とし、期間中の摂食量と体重変化を測定した。飼育終了後に前年度の方法に従い、マウス下腿部の凍結切片を作成し、組織染色を行った。その結果、摂食量で差は認められないものの体重変化では、運動トレーニング開始から8週目以降で優位に減少した。その一方で、組織染色では明確な変化が認められなかった。また、骨格筋と骨髄のmRNA発現の解析を行ったところ、運動トレーニングにより増減するとされる遺伝子群においても、有意な差が認められなかった。これらの事から、現在の条件では、体重減少等の一部の運動効果は認められるものの、骨格筋や骨髄における性質的な変化は起きていないことが推測された。加えて、骨格筋の性質的変化等既報と同様の運動効果を観測するためには、運動条件のみではなく、カロリーやタンパク質量を初めとした飼料組成に着目した検討も行う必要があると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

計画中では、平成28年度までに適切な運動条件を決定する予定であったが、現時点でその段階に至っていないため、やや遅れていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

現段階の課題として、①運動トレーニングにより体重減少が認められること、②骨格筋と骨髄中細胞で運動トレーニングによる変化が認められないことが挙げられる。そのため、今後は引き続き条件検討をしていく予定である。具体的には、当初の研究計画を変更し、平成28年度の運動条件を基に、飼料組成に着目した検討を追加で行う。また、計画書にある単回運動時の骨髄中細胞変化も並行して解析していく。

Causes of Carryover

実験消耗品での使用を予定していたが、消費しきれない金額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

消耗品での使用に充てる予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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