2018 Fiscal Year Annual Research Report
Why is it necessary to measure physical fitness ability and physical fitness in preschool childhood : Influence of measurement physical fitness ability in preschool childhood on pubescent lifestyle
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15K16526
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
大石 健二 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (60581410)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 幼児期 / 体力 / 思春期 / 意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児を対象とした体力・運動能力の研究成果が多く報告されている.しかし,幼児を対象とした体力・運動能力測定の実施は,測定結果に対する練習効果や幼児の測定内容の理解度の影響など,測定実施に対して否定的な意見もある.そこで,本研究は中学生を対象に,質問紙を用い幼児期における体力・運動能力測定の実施の有無と現在の体力や運動に対する意識との関係性を明らかにし,幼児期における体力・運動能力測定の実施の効果を検証することを目的とした.対象は,神奈川県内の公立中学校に在籍する9918名とした.質問紙の白紙ならびに属性(学年と性別)の回答がない143名分を除く9775名の回答を分析対象とした. 小学校入学前を振り返り,体力・運動能力測定を実施した経験についての質問に対しい,全体の回答者数は,「実施していた」が1921名,「実施していなかった」が1401名,「覚えていない」が6413名であった(未回答者数40名).現在の体力について「あると思う」「ややあると思う」と回答した者が3675名,「どちらでもない」が2718名,「ややないと思う」「ないと思う」が3358名であった(未回答者数24名). 幼児期における体力・運動能力測定の有無と体力の有無についてオッズ比を求めた.体力の有無については,「あると思う」「ややあると思う」と回答した者と,「ややないと思う」「ないと思う」と回答した者の2群とした.男女子全体におけるオッズ比は1.475(95%CI:1.251-1.739)であった.つまり,幼児期における体力・運動能力測定の実施経験がある生徒は,経験がない生徒に比べて「体力をある」と意識する割合が多い結果であった.本研究から,就学前の体力・運動能力測定の実施は,その後の運動習慣や生活習慣に何かしらの影響を与え,思春期である現在の体力に対する意識に関係していることを推測させる結果を得ることができた.
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Research Products
(1 results)