2016 Fiscal Year Research-status Report
地方に移住した若者のキャリアと「場所の感覚」についての社会学的研究
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15K17377
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中島 ゆり 長崎大学, 大学教育イノベーションセンター, 准教授 (70581776)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域移動 / 地方の若者 / キャリア / 場所の感覚 / 地方移住 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、若者のキャリアを「場所の感覚」と地域移動という視点から研究することにある。具体的には、地方に住む若者がキャリアを形成する上で、教育、仕事、生活の場所をどのように考え、そして、どのように行動を決定したのかに着目し、個人のキャリア、地域移動、住む場所の選択において教育機会・経済機会に還元され得ない、文化的要因を探求する。 本研究はこれまでの研究でも検討してきたA県という場所について異なる観点から検討することを目的とし、1)九州地方A県の県北、県央、県南それぞれに移住してきた若者の「場所の感覚」を探求し、かれらがそれらの場所を自分のキャリアの中でどのように位置づけ、他の場所から移住し、そこで仕事、生活、活動を実際にどのように行っているかをインタビュー調査によって明らかにする。 加えて、2)A県という地方に移住した若者の背景要因を把握するため、若者がA県に移住する契機となる若者支援策・活動に関して資料収集を行う。 平成28年度には、A県南部を中心に20~40代の若者23名に喫茶店、ファミリーレストラン、調査協力者のオフィスにて60~90分程度のインタビュー調査を実施した。また、これまでの調査協力者に対するフォローアップ・インタビューも行った。インタビューはすべて許可を取り録音し、インタビュー後に文字に起こしてトランスクリプトを作成した。 また、若者支援策、若者を呼び込む活動について資料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では各地域15名の若者に新しくインタビューを行う予定であったが、平成28年度は県北4名、県南19名の計23名にインタビュー調査を実施した。加えて、若者支援策、若者を呼び込む活動についての資料を収集した。 若者支援策、若者を呼び込む活動を行っている団体・協会の代表者(または広報担当者)へのヒアリングは平成29年度に実施することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度はすでに協力依頼を行っている者を含め、県南、県北を中心に若者にインタビュー調査を実施するとともに、県南、県北を中心に若者支援策、若者を呼び込む活動を行っている団体・協会の代表者(または広報担当者)にヒアリングを実施する。
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Causes of Carryover |
インタビューの文字起こしの一部を次年度に持ち越すことになったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度分と合わせ文字起こしを依頼するとともに、若者のインタビュー調査および団体・協会に対するヒアリングを継続して実施する。
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