2017 Fiscal Year Annual Research Report
A new model of solar system formation considering various processes in protoplanetary disks
Project/Area Number |
15K17750
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 貴教 京都大学, 理学研究科, 助教 (70614064)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 惑星形成 / 太陽系形成 / N 体計算 / 月形成 / 初期地球 / ガリレオ衛星 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、原始惑星系円盤内での多様な物理過程を詳細な数値計算により検証し、太陽系形成理論の新しい枠組みの提案を目指す。本年度は、主に原始地球への巨大天体衝突に伴う物理過程について、新しいシナリオの提案および新しいN体計算コードの開発・適用を行った。 地球型惑星形成後期に複数回起きたと考えられている巨大天体衝突に伴い、大量の衝突破片が地球周辺に散らばり、それらが再集積する際の初期地球に対する力学的・化学的影響を数値計算により推定した。その結果、地球の軌道離心率が小さいこと、地球マントル中の親鉄元素が過剰であること、および冥王代地球の大気が還元的であったこと、などを統一的に説明することが可能となった。 また、Pezy-SC で動作する FDPS を用いた新しい rubble pile N 体計算コードを開発した。本コードを用いて、月形成に関する N 体計算を超高解像度で行うことに成功した。原始月円盤を表現する粒子数が大幅に増えたことで、先行研究では見られなかった複雑な構造が現れ、新たな物理過程が現出することにより、月形成のタイムスケールが遅くなることなどがわかった。 さらに、地球以外で生命を宿している可能性のある木星やガリレオ衛星について、その形成過程に関する数値計算を行った。その結果、衛星形成の場である周惑星円盤内において、微衛星の形成可能性を検証したところ、極めて限られた条件下でのみ微衛星が形成できることがわかった。さらにペブル集積を考慮した衛星形成の可能性についても検証し、ガリレオ衛星が形成可能な物理パラメータの推定も行った。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] 恒星フレア影響の評価に向けた、太陽系外惑星データベース ExoKyoto の整備2017
Author(s)
山敷庸亮, 黒木龍介, 佐藤啓明, 村嶋慶哉, 野津湧太, 前原裕之, 野津翔太, 佐々木貴教, 野上大作, 柴田一成, 他 ExoKyoto 開発チーム
Organizer
日本天文学会2017年秋季年会
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[Presentation] 系外惑星探査データベースExoKyotoを用いた系外惑星探査システムの構築2017
Author(s)
山敷庸亮, 土井隆雄, 佐々木貴教, 山中陽裕, 齋藤優樹, 竝木茂朗, 村嶋慶哉, 細野七月, 野津翔太, 野津湧太, 黒木龍介, 佐藤啓明, 高木風香
Organizer
日本地球惑星科学連合2017年大会
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