2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on impeller dynamics in blood and its application to additional functions in a magnetically-levitated ventricular assist device
Project/Area Number |
15K17959
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
土方 亘 東京工業大学, 工学院, 准教授 (30618947)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 補助人工心臓 / 磁気浮上 / 血液凝固検出 / 血液粘度 / センサレス計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気浮上補助人工心臓の磁気浮上システムを利用して,新たな機構やセンサを設けずに,血液粘度計測,高精度流量推定,血液凝固検知機能を実現すべく,課題に取り組んだ.これまで,磁気浮上システムを利用してインペラを強制変位加振することで,血液粘度をリアルタイムに計測する手法を提案してきた.本年度は,ヘマトクリットを33.5-43.8%の範囲で調整した豚血液を用い,粘度範囲2.32-2.75mPasの範囲で,0.12mPasの精度でセンサレス粘度計測が可能であることを確認した.また,モータトルクと回転数から流量を推定する際,センサレス粘度推定によって得られた流体粘度でリアルタイムにキャリブレーションを行うことで,流量の推定精度が5倍程度向上することを確認した. さらに,センサレス血液粘度計測手法を,人工心臓内の血液凝固検出に応用するための基礎実験を実施した.具体的には,豚血液を抗凝固処理を施した循環回路に充填し,磁気浮上補助人工心臓で5L/minにて血液循環を行った.その際,塩化カルシウム水溶液を徐々に回路に注入することで血液が凝固しやすい状態にし,ポンプ内に血栓を作成した.実験は5回実施したが,すべての場合において,血栓の生成とともに推定粘度値の急激な上昇がみられ,リアルタイムでポンプ内血液凝固を検知できる可能性を示した.また,ヘマトクリットをごく低い値に調整した血液を用い,血液粘度計測を用いた凝固検出と,ポンプ内の可視化を同時に実施した結果,可視化によってポンプ内血栓が目視されるのとほぼ同時に,血液粘度の急上昇をとらえることができた.
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Research Products
(4 results)