2015 Fiscal Year Research-status Report
過疎地域における地域包括ケアのための多職種連携と見守りシステム構築に関する研究
Project/Area Number |
15K18185
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
遊佐 敏彦 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10507875)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域包括ケア / 過疎地域 / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
今後の全国的な人口流動と空き家の発生率、加えてそれらに伴う過疎地域に地域包括ケアに関する現状を俯瞰的に把握した。 また、山梨県、和歌山県等国内へき地の地域包括ケアに関する予備調査を行った。 奈良県内においては、五條市大塔地区および曽爾村において、地域包括ケアに関わる医療福祉資源の整理と医療福祉専門職(へき地診療所勤務の医師、社会福祉士、保健師、ケアマネジャー、行政職員)へのヒアリングより、現状と今後の課題、特に多職種連携体制の状況を整理した。 さらに、橿原市橿原ニュータウン内において、芝浦工大の佐藤准教授らとともに、特に奈良県内の過疎地域と関係がある高齢者(過疎地域に家族・親類が住んでいる、もしくは別宅があるなど)に対し、高齢者の日常的な往来実態、見守り実態、家族間の繋がりや、通院やデイサービス利用に関する調査を行った。さらに薬局と医療機関の利用状況から見る関係性なども調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査日数が当初予定よりも確保でず、若干遅れているため、分析にも若干の遅れが出ている。ただし修正可能な範囲である。 また、人口規模や関係者との繋がりから、調査対象地を、当初予定してた奈良県南和地域の過疎地域のみならず、東和地域、特に曽爾村を対象とし、さらなる調査を進めることにする。橿原市内での調査は引き続き橿原ニュータウンを対象として進めることとする。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の研究実績を踏まえて、五條市大塔地区や奈良県曽爾村を対象に、医療福祉専門職(へき地診療所勤務の医師、看護師、社会福祉士、保健師、ケアマネジャー、行政職員、民生委員、ボランティアで携わる住民)らへのさらなる調査を行うことで、地域包括ケアにおける多職種連携の実態を解明する。 また、他出家族による支援、地域資源の活用が、過疎地域型医療・福祉に対し与えうる影響を整理し、へき地型地域包括ケアシステムに関するのあり方を提唱する。その際、空間としては、空き家等の未利用地、システムとしてはICT等の活用するなどして、地域包括ケアの理論構築と計画理論の実践、および見守り技術の確立をめざす。
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Causes of Carryover |
調査日数が当初より若干少なかったため、研究調査旅費を予定通り使い切ることができなかった。また、これまでは調査データの蓄積のみであったため、高度なソフトおよびハードの購入には至っていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度で不足していた研究調査分も含めて、当初予定よりも多い日数の研究調査を行う。そのための研究調査旅費が必要である。 また、前年度購入できなかった分析に必要なソフト、およびハードを購入し、研究を遂行する。そのための設備備品費・消耗品が必要である。
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Research Products
(1 results)