2016 Fiscal Year Annual Research Report
A novel role of alpha2-antiplasmin in memory formation and age-related cognitive decline
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15K18380
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| Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
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Principal Investigator |
河下 映里 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (80509266)
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2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | α2-antplasmin / 記憶 / 加齢 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、記憶形成過程での神経可塑性におけるα2APの役割を解明し、加齢性認知症の新たな治療戦略に展開させるための研究基盤を確立することを目的としている。平成27年度では、空間記憶学習のトレーニング過程において、海馬および大脳皮質におけるα2APの発現量が増加することを明らかにした。また、α2APに対する中和抗体あるいはα2APを脳室内投与したマウスについて、空間記憶学習能力を解析した結果、α2APが記憶の獲得および維持に関与していることが明らかとなった。さらに、野生型およびα2AP欠損マウスの脳を用いたマイクロアレイ解析により、α2APが制御する記憶形成に寄与する可能性のある分子を見出すことができた。平成28年度では、若齢の野生型マウスにおいて、抗α2AP中和抗体の脳室内投与によりワーキングメモリーが向上することが示された。一方、若齢マウスと比較して老齢マウスの海馬および大脳皮質におけるα2AP量が増加しており、これは記憶学習能力と負の相関性を示した。脳脊髄液中の遊離型α2AP量も加齢に伴い増加したが、プラスミン-α2AP複合体は脳内で検出されなかったことから、脳内の遊離型α2AP量の増加が脳老化に関与する可能性が推察される。脳内plasminの発現量については、若齢および老齢マウス間で顕著な差は見られなかった。80-90週齢マウスの脳内への抗α2AP中和抗体投与実験を試みたが、ほぼ全てのマウスがカニューレ挿入術に耐えられなかったため、現在、60週齢の老齢マウスを用いて再検討している。さらにα2AP欠損により加齢に伴うIL-6の発現増大が抑制されていたことから、α2APが加齢に伴う脳炎症に関与すると推察される。本研究により、α2APが記憶形成および維持を制御する神経可塑性に寄与し、加齢に伴う記憶学習能力の低下や脳炎症を惹起する因子であることが示唆された。
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[Journal Article] CD62-mediated activation of platelets in cerebral white matter lesions in patients with cognitive Decline2016
Author(s)
Kuriyama N, Mizuno T, Yasuike H, Matsuno H, Kawashita E, Tamura A, Ozaki E, Matsui D, Watanabe I, Koyama T, Miyatani F, Kondo M, Tokuda T, Ohshima Y, Muranishi M, Akazawa K, Takada A, Takeda K, Matsumoto S, Mizuno S, Yamada K, Nakagawa M, Watanabe Y.
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Journal Title
Arch. Gerontol. Geriatr.
Volume: 62
Pages: 118-124
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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