2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of glycosylated lipid metabolomics system for clarifying their neuronal function
Project/Area Number |
15K19016
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
中嶋 和紀 藤田保健衛生大学, 研究支援推進センター, 講師 (10442998)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グルコース化脂質 / 親水性相互作用クロマトグラフィー / イオンモビリティーシステム / 脂質メタボローム解析 / 神経新生 / 肥満 / 腎疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
グルコシルセラミド(GlcCer)やホスファチジルグルコシド(PG)などのグルコース化脂質は、エネルギー代謝や神経変性疾患・腎疾患の発症に関与する。本研究ではそれらの定量や新規代謝産物を探索するため、試料調製から分析過程を抜本的に見直したシステムを構築した。 本年度は特に極微量に含まれるホスファチジルグルコシド(PG)の高感度・高選択な定量法を確立した。高感度質量分析計(QTRAP6500: SCIEX製)を使用した結果、リゾホスファチジルグルコシド(LPG)の測定感度を約20倍高めることができた。更にイオンモビリティーシステム(SelexION)による気相分離を導入した結果、PGとホスファチジルイノシトール(PI)を糖の違いに基づいて分離できた。応用例として、肥満モデルマウスの血清LPGとLPI群を解析した。肥満マウスの血清にて、アラキドン酸をもつLPIが1.5倍に増加していた。生体試料からPGおよびLPG関連分子を高い精度で解析できることから、PG群の発現変化を追跡できることが明らかになった(長塚靖子ら、生体の科学、2016)。 グルコース化コレステロール(GlcChol)については、これまで脳での存在は未報告であったため、脳からGlcCholを精製、構造決定を行った。今日に至るまで動物における糖化ステロールは一種類しか報告されていなかったが、本システムによりGlcCholと構造が類似した一群の糖化ステロールが脳内に存在することを見出した。驚いたことに、一群の糖化ステロールは糖鎖部分ならびにステロール部分に多様性を有し、これまで未報告の新たなステロールや植物由来ステロールを有するものが存在することが明らかになった(Akiyama et al. J.Lipid Res, 2016)。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] High-sensitivity and low-toxicity fucose probe for glycan imaging and biomarker discovery.2016
Author(s)
Kizuka Y, Funayama S, Shogomori H, Nakano M, Nakajima K, Oka R, Kitazume S, Yamaguchi Y, Sano M, Korekane H, Hsu TL, Lee HY, Wong CH, Taniguchi N.
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Journal Title
Cell Chem. Biol.
Volume: 23
Pages: 782-792
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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