2016 Fiscal Year Research-status Report
神経ネットワークに着目した治療抵抗性うつ病へのECTとrTMSの治療機作の解明
Project/Area Number |
15K19744
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
山田 信一 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70549716)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 治療抵抗性うつ病 / rTMS 治療 / ECT / 神経ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、治療抵抗性うつ病(TRD)に対してrTMS治療を効果的に選択するための客観的な生物学的指標を確立し、ECTの選択の最小限化につなげることを目指し、(1)TRDにおける神経ネットワークの障害の解明、(2)TRDにおけるECTとrTMSの治療機序の解明、(3)TRDにおけるrTMSにおけるrTMS治療の反応予測指標の確立、を検討する。
平成27年度は大うつ病性障害と双極性障害の患者において両側前頭葉を連絡する脳梁白質のFA値の低下を明らかにした。本研究で得られた結果は、学会発表(第18回日本薬物脳波学会学術集会、第16回精神疾患と認知機能研究会)、および、論文発表(Yamada et al. Journal of Affective disorders, 2015)している。さらに、TRDの脳梁白質に対するrTMSの作用機作を明らかにするため、患者群でrTMS前後の脳梁白質のFA値の変化を検討している。
また、補助事業の目的をより精巧に達成するための研究を実施し、うつ病における微細白質構造異常をテーマにした論文投稿の準備をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当科におけるECT開始時の患者の59%に自傷他害のリスクがあり、77%に行動制限を必要としているため、TRDにおける急性期ECT前後のMRI撮影は困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度はTRDにおける継続・維持ECTとrTMS治療前後のFA値の変化の検討を重点的に進めたい。
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Causes of Carryover |
成果発表を国内の学会で行ったため、海外渡航経費を用いる必要がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在使用しているPCの起動速度に応じて、新たな購入、付属物品の購入、学会発表費、交通費等に使用予定である。
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Research Products
(1 results)