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2016 Fiscal Year Research-status Report

EMTに注目した胃癌における循環・骨髄腫瘍細胞の臨床的意義の検討

Research Project

Project/Area Number 15K19841
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

柴崎 晋  北海道大学, 医学研究科, 客員研究員 (60711877)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords循環腫瘍細胞 / 胃癌
Outline of Annual Research Achievements

【背景】血中腫瘍細胞(CTC)を同定する技術が進み、早期診断や再発・予後予測マーカーとして臨床応用されてきている。CTC陰性症例の血液中にEMTマーカーが陽性であり細胞が検出されることがあり、CTCのヘテロ性が近年注目されてきており上皮系マーカーだけに頼らない検出系の確立も待たれている。【目的】胃癌において上皮系マーカーや間葉系マーカーを有するCTCの臨床的意義について調べた。【対象と方法】2014年12月~2016年7月に当科で胃癌の根治切除術を施行した41例(男:女=28:13)。観察期間の中央値は13.0ヶ月.Stage毎の症例数は、Ⅰ:Ⅱ:Ⅲ=20:12:9。術前に末梢血7.5mlを採取し、濃度勾配遠心分離した後、MACSシステムを用いCD45陰性細胞をnegative selectionした。免疫細胞染色法にて上皮系のCytokeratin;CK、間葉系のN-cadherin;N-cad、DAPIの多重染色を行い、上皮系あるいは間葉系のいずれかを発現する細胞をCTCと定義した。
【結果】①CK(+)N-cad(-)を示す症例は認めなかった。CK(-)N-cad(+)のみを示す症例は34%(14/41)であり、CK(+)N-cad(+)を示す症例は5%(2/41)であった。②CTCのROC解析では、AUCが0.816(p<0.001)であり、ROC曲線から測定されたCTCのcut-off値が1であった.CTC<1を陰性、CTC≧1を陽性としたときの深達度T1、T2以深でのCTC陽性率はそれぞれ26%(5/19)、50%(11/22)(P=0.12)であり、それ以外の病理組織学的因子の統計学的な相関は認められなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

・当初はCTCと同様にCKやN-cadherinのマーカーを使用して腫瘍細胞(DTC)の検出を目指したがDTCの同定ができていない。一番の理由として、採取した骨髄液中には腫瘍細胞の他に骨芽細胞が含まれており、その骨芽細胞がN-cadherinを発現していいたため、N-cadherinがマーカーとしての機能を果たしていないことがわかった。CTCは研究を継続するが、DTCについての検討は一時中断している。
・研究計画の中にはin vitroの実験もおこなう予定であったが、CRISPR/Cas9システムにてN-cadherinのknock out細胞の樹立が困難であったためin vitro実験も中断している。

Strategy for Future Research Activity

・CTC検出のため、症例の蓄積を進めていく。
・また、N-cadherin発現したCTCが臨床的にどのような意義があるのか、再発・予後など臨床的因子との相関を検討していく。
・CTCの個数は何個以上が臨床的意義があるのかカットオフ値は現時点でcontroversialなため至適カットオフ値も設定していく予定である。
・間葉転換した細胞が腫瘍形成にどのような影響をもたらすのかなどヌードマウスを使用した皮下腫瘍モデルなども検討していきたい。

Causes of Carryover

・本研究は前向き試験である。対象となる臨床症例が徐々に集まってきたが、まだ発表するに値できる豊富なdateがなく学会発表の機会が少なかったこと。
・DTCに関しては検出するためのマーカーが不十分出会ったこともあり検出の意義を検討する段階に未だ進めなかったこと。

Expenditure Plan for Carryover Budget

・患者の術後follow期間などが長期になるに従い、少しずつ再発例なども認めており結果を学会発表なども行う予定である。現時点で、2017年10月に開催されるAmerican College of Surgeons(ACS)に演題登録中である。
また、血液中のCTCと原発巣である手術検体との形質発現を解析検討するためにも手術検体の免染などもおこなっていきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Detection of circulating tumor cell(CTC) focusing epitherial-mesenchymal transition(EMT) in gastric cancer2016

    • Author(s)
      石黒 友唯
    • Organizer
      第75回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • Year and Date
      2016-10-06 – 2016-10-08

URL: 

Published: 2018-01-16  

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