2015 Fiscal Year Research-status Report
肝内胆管癌におけるProfibrogenic Factorの存在とその機能解析
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15K19914
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
岡本 共弘 兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (00567208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肝内胆管癌 / 線維芽細胞 / Profibrogenic factor / PDGFs |
Outline of Annual Research Achievements |
肝内胆管癌組織における間質構成内容を確認するために、Collagen type I~IVの免疫染色を行ったところ、間質にCollagen I、III、IVが豊富に存在している事がわかった。これらの細胞外マトリックスの産生にはおそらく、一般的にProfibrogenic factor と思われているPDGF(Platelet-Derived Growth Factor) Family、TGF-b(Transforming Growth Factor-b)、CTGF(Connective Tissue Growth Factor)などが深くかかわっていると考えられたため、PDGF-AA、-BB、-CC、-DD、CTGF及びそれらの受容体であるPDGFRa、PDGFRbの発現を当科ヒト肝内胆管癌切除標本を用いて免疫染色にて調べた。肝内胆管癌組織にはgrowth factorとしてPDGF-B、PDGF-C、CTGFの発現が、受容体としてPDGFRa、PDGFRbの発現を認めた。これらのmoleculeとPan-cytokeratinまたはa-SMAとの二重免疫染色を行い、共焦点顕微鏡で局在を調べたところ、PDGF-B、PDGF-C、CTGF、PDGFRa、PDGFRb全て癌細胞のほか線維芽細胞にも発現していた。以上よりPDGFs及びCTGFを介した癌細胞、線維芽細胞のautocrine paracrineによる機能制御が考えられた。 現在、胆管癌細胞株(RBE、SSP-25)と線維芽細胞株(LX-2)を用いてPDGF及びCTGFが癌細胞-線維芽細胞間の相互作用にどのように関わっているか検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
免疫染色、vitro実験において、癌細胞-線維芽細胞間の相互作用のメカニズムに関する良好な結果を得られており、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きin vitroにて癌細胞および線維芽細胞における①Collagen産生能②細胞増殖能③細胞浸潤能④癌増殖因子の発現などを検討する。また、現在腹腔内肝内胆管癌マウスモデルを作成中である。このモデルを用いてProfibrogenic factorの働きを検討する。
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Causes of Carryover |
当該年度で使用予定であった金額をほぼ予定通り使用しており、残額にて新たな試薬などを購入するには金額不足であるため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き実験に使用する抗体、薬品、器具などを中心に使用していく予定である。
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