2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K19962
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
藤本 昌志 三重大学, 医学部附属病院, 診療等従事者 (00437104)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ノックアウトマウス / くも膜下出血 / 脳損傷 / テネイシンC |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、テネイシンCノックアウトマウスと野生型マウス(メス:20-25g)をそれぞれsham群とくも膜下出血群の2群づつの計4群にランダムに分け、Stroke Therapy Academic Industry Roundtableが提唱する動物実験指針に準じ、テネイシンCがくも膜下出血後脳損傷に与える影響を盲検的に検討した。テネイシンCのノックアウトにより、神経症状が改善し、神経細胞のアポトーシス、血液脳関門障害、脳血管攣縮が抑制されることが明らかになった。さらにテネイシンCのノックアウトマウスではくも膜下腔の炎症細胞浸潤が抑制されること、野生型マウスでは炎症細胞にテネイシンCの発現亢進がみられること、およびインターロイキン-Iβが活性化されることが明らかとなり、テネイシンCの脳損傷発現機序に炎症反応が深く関与していることが明らかになった。また、テネイシンCが脳血管攣縮を引き起こす分子機構に、Toll様受容体4および上皮成長因子受容体を介するマイトジェン活性化蛋白質キナーゼの活性化が重要な役割を果たしていることが明らかになった。ELISA法による血液中テネイシンC濃度の経時的測定による検討では、テネイシンCが脳血管攣縮に加え、水頭症発生を介し脳損傷発生に寄与する可能性が示された。次年度はさらに詳細に炎症反応と神経細胞アポトーシスとの関連を検討することで、テネイシンCがくも膜下出血後脳損傷の発生・増悪に関与する機序を総合的に解明する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画通り、研究を進める予定である。特に、テネイシンCが神経細胞アポトーシスを起こす機序を炎症反応に着目し解明する予定である。
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Research Products
(8 results)