2017 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing nursing care guideline of enhanced recovery after surgery protocols.
Project/Area Number |
15K20705
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
柏倉 大作 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (80634419)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 術後回復プロトコル / 看護 / 冠動脈バイパス術 / 術中出血量 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身麻酔などによる高侵襲手術の術後の合併症を軽減・予防するための方略として術後回復強化(ERAS : Enhanced Recovery After Surgery)プロトコルによるチーム医療が重要であると言われている。患者のベッドサイドで常にアセスメントやケアを実践する看護師のアセスメントは重要であると考えられているが、看護師の役割である早期発見や適時的対応などのケア方法に関連した先行研究は乏しい。本研究では、冠動脈バイパス術などの循環器外科高侵襲手術を受けた患者の周術期関連情報に着目し、合併症やバリアンスと看護師もしくはその他のコメディカルが実施しているケアとの関連性について検討した。 先行研究のクリティークにより、心停止下冠動脈バイバス術(ONCAB)と心拍動下動脈バイバス術(OPCAB)では、OPCABの方が人工心肺による侵襲が少ないため予後が良いとされてきたが、周術期合併症の発症率や死亡率では一概にOPCABが良いと判断できていない状況であった。 本研究では、冠動脈バイパス術の患者を対象に、手術記録をもとに年齢・性別・術式・手術時間・術中出血量などの因子を統計的手法で解析し、関連性を検討した。その結果、年齢や性別に術中出血量や手術時間に有意差は認められなかったが、術式と術中出血量には有意差が認められた。この結果について論文投稿を予定している。 術中出血量以外のアウトカムに関しては未検証であり、今後は看護師の介入が求められる疼痛やせん妄、栄養状態との関連性について明らかにし、必要なケアについて検証する。
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