2020 Fiscal Year Research-status Report
脳性麻痺児の社会性の発達促進と養育者の育児負担感軽減のための実証研究
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15K20733
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
高間 さとみ 鳥取大学, 医学部, 講師 (90588807)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脳性麻痺 / 発達特性 / 自閉スペクトラム症 / 療育 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳性麻痺児の社会性の発達促進と養育者の育児負担感軽減のための実証研究について、研究データの分析を昨年度までの分析(対象の脳性麻痺児の概要についての分析、自閉スペクトラム特性についての分析、対象の脳性麻痺児の運動発達の特性、対象の脳性麻痺児の社会性発達の特性、対象の脳性麻痺児の運動発達が高群低群における分析及び自閉スペクトラム特性(感覚過敏、こだわり等)との関連性についての分析、対象の脳性麻痺児の社会性発達が高群低群における分析及び自閉スペクトラム特性との関連性についての分析、養育者の育児負担感の特性についての分析)に多角的視点を加味して進めた。具体的には、脳性麻痺児の社会性の発達について自閉スペクトラム症の特性と脳性麻痺の特性との関係性についての分析、脳性麻痺の特性と養育者のなかでも特に母親の育児負担感との関係性について焦点化した分析を進めた。これらの分析結果は、研究目的である脳性麻痺児の社会性の発達促進及び養育者の育児負担感軽減に寄与するものである。具体的には、脳性麻痺児の社会性の発達について自閉スペクトラム症における療育の視点や方法を取り入れることについての具体的内容や方法についての示唆や、養育者のなかでも特に母親の育児負担感の特性が明らかになることにより、育児負担感を軽減する方法への示唆が得られると考えている。このように研究計画書に挙げた目的にそった分析を進めており、海外雑誌への投稿を視野に研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
育児休暇からの復帰年であり、研究と育児との両立について研究時間確保の観点から困難さがあったことに加え、コロナ渦の影響によって講義・演習・実習(臨床実習である病院実習、施設実習、学内実習)すべてにおいて、内容・資料作成・連絡・調整・再調整・タイムリーな連携や内容の追加修正が必要となり、研究時間の確保が非常に困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
育児休暇復帰後は、研究計画書に沿った分析を引き続き実施する。具体的には、脳性麻痺児の社会性の発達について自閉スペクトラム症の特性と脳性麻痺の特性との関係性についての分析、脳性麻痺の特性と養育者のなかでも特に母親の育児負担感との関係性について焦点化した分析を進める。これまでの分析結果とこれらの分析を統合し、研究目的である脳性麻痺児の社会性の発達促進及び養育者の育児負担感軽減に寄与するように進める。具体的には、脳性麻痺児の社会性の発達について自閉スペクトラム症における療育の視点や方法を取り入れることについての具体的内容や方法についての示唆や、養育者のなかでも特に母親の育児負担感の特性が明らかになることにより、育児負担感を軽減する方法への示唆を得られると考えており、国内外専門雑誌への投稿を行い、結果の公開を実施する。
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Causes of Carryover |
育児休暇からの復帰年にて研究と育児の両立の観点から、研究時間の確保が難しかったことに加え、コロナ渦における講義・演習・実習(臨床実習を含む)のすべてにおいて内容・資料作成・連絡調整連携に度重なる修正追加改訂事項が生じ、研究時間の確保が著しく困難であったため。今後の使用計画については、研究結果公表や研究分析についての示唆を得るための学会参加やスーパーバイズを受ける際の旅費(ただし、コロナ渦など感染症による移動制限がある場合などはオンライン参加とする)、複数の海外専門雑誌への投稿にかかわる校閲及び投稿料を主な用途として考えている。
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