2015 Fiscal Year Research-status Report
虐待予防のための看護職による育児支援-オーストラリアの調査より-
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15K20746
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Research Institution | Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences |
Principal Investigator |
鈴木 香代子 東京有明医療大学, 看護学部, 助教 (50372876)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 虐待予防 / 育児支援 / 乳幼児精神保健 / オーストラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
オーストラリアにおける母子保健サービスと、そこで実践されている看護職による虐待予防を目的とした育児支援方法を明らかにするため、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の政府機関や研究機関のホームページ上に公開された資料の他、学術論文や書籍からの情報収集と現地調査を実施した。平成28年3月にオーストラリア・ニューサウスウェールズ州にあるTresillian Family care center、Blue Mountains Hospitalを訪問し、育児支援サービスに関わる看護職、臨床心理士、ソーシャルワーカーらに対して面接調査を行った。 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州では、SAFE START Projectにより、妊娠期から継続して家族のアセスメントを実施し、虐待のリスクが高い場合にはユニークな支援が実践されていた。今回の訪問調査により、Family care centerでは、虐待ハイリスク者へのサービスとして、電話相談、家庭訪問のほか、Day Stay、4泊5日のResidential Stayサービスが行われていることが明らかになった。その他、一般の親子を対象として地域の教会で実施されているParenting Programの実践例についても明らかにすることができた。 今年度の調査により、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州での育児支援の実践例が具体的に明らかになり、今後の日本での虐待予防のための育児支援について検討する上で有用な知見を得ることができた。今後は、これらの調査結果をまとめ、日本での育児支援サービスと比較し、日本での育児支援のあり方について検討を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州での現地調査が終了し、調査はほぼ計画通り進めることができている。母子保健制度に関するデータ、虐待予防のための育児支援活動や家族のアセスメント方法についてのデータ収集は終了した。しかし育児支援プログラムのアウトカム評価や費用対効果については、訪問調査時に研究協力者より提供された資料をもとに、さらにデータ収集を行う必要があり、研究目的に即して全てのデータを収集するにはさらに時間を要する。追加のデータ収集は平成28年度も継続して実施していく。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、オーストラリアでの訪問調査で得られた資料の整理、育児支援プログラムのアウトカム評価や費用対効果について追加のデータ収集を実施する。これまでの調査結果をまとめ、日本での育児支援サービスと比較し、日本での育児支援のあり方について検討を行っていく。 また、これまでの研究成果については、学会発表や学術雑誌への投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
データ収集が当初の予定よりやや遅れているため。また訪問調査が平成28年3月末になったことにより、ICレコーダーに録音した面接内容のテープ起こしが4~5月となった。これについては、研究協力者の協力を得て面接内容の書き起こしを進めているところであり、研究協力謝金の使用が平成28年度へ繰越となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度も継続してデータ収集が必要なため、文献印刷費、書籍代として使用していく。 平成28年度は、研究データをまとめ、成果を発表する上で、学会発表のための旅費、学術雑誌への投稿費用、論文の英文校正費が必要となる。
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