2017 Fiscal Year Annual Research Report
Parenting Services Provided by Nurses for the Prevention of Child Maltreatment in Australia
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15K20746
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Research Institution | Tokyo Ariake University of Medical and Health Sciences |
Principal Investigator |
鈴木 香代子 東京有明医療大学, 看護学部, 助教 (50372876)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乳幼児精神保健 / 虐待予防 / 育児支援 / オーストラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、オーストラリアにおける母子保健サービスと、そこで実践されている看護職による虐待予防を目的とした育児支援方法を明らかにすることである。研究の最終年度である平成29年は、これまでの調査内容の分析と追加調査を実施した。平成29年11月にオーストラリア、ニューサウスウェールズ州にある保健センターを訪問し、Child and Family Health Nurseによる虐待予防を目的とした州のプログラムに参加し、面接調査を実施した。 オーストラリアでは、地域の公的な機関とNPOが連携し、子どもと家族のニーズに応じて、多様な虐待予防プログラムが実践されていることが明らかになった。NSW州では、虐待の早期発見、早期介入を目的として、州の公的機関(Mental Health and Drug and Alcohol Office)によるSAFE STARTプロジェクトが行われている。このプロジェクトにより、地域の母子保健サービスの中で、虐待のリスクのある家族をスクリーニングし、ハイリスクの家族にはより集中的なサービスを看護職が中心となって提供することで、虐待予防に取り組んでいた。 地域の公的機関と連携して虐待予防プログラムを提供しているFamily Care Centerは、州政府の財政支援、民間企業等からの寄付を受けて運営されているNPO機関である。このFamily Care Centerでは0歳~5歳までの子どもとその家族を対象とした育児支援が行われているが、特に虐待のハイリスク家族への支援に力を注いでいた。Family Care Centerでの実践例から、虐待ハイリスク家族にも看護職による支援により、十分対応可能であることが示された。
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