2016 Fiscal Year Research-status Report
縦断的調査の実態から作成する高齢者の閉じこもり予防プログラムの評価・検討
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15K20771
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
山縣 恵美 同志社女子大学, 看護学部, 講師 (30570056)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者 / 介護予防 / 閉じこもり / 高齢者看護学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、縦断的調査から地域在住高齢者の閉じこもりの実態と心身社会的機能との関連を検討したうえで、効果的な閉じこもり予防プログラムを開発し、その効果検証を行うことを目的としている。申請者はこれまでの調査より、地域在住高齢者の閉じこもりが体力や孤独感と関連することを明らかにした。また、ベースライン調査の対象者1,379名に対し、その約1年半後に追跡調査(体力測定、および質問紙調査)を実施した。追跡調査の分析対象者539名における閉じこもりリスクの程度の分布は、閉じこもりが20名(3.7%)、閉じこもり予備群が90名(16.7%)、非閉じこもりが429名(79.6%)であった。そのうち、閉じこもり予備群および閉じこもりに該当した者を対象に介入の参加者をリクルートし、居住地区ごとに閉じこもり予防介入をスタートした。 閉じこもり予防介入のプログラムは、体力の維持・向上と孤独感の解消に着目して、運動と交流から構成された約60分の内容とした。介入の担い手には地域住民によるボランティアの協力を得た。これは、閉じこもり傾向にある高齢者にとってプログラムに参加することが、地域住民という、より身近な他者(社会)との関係を構築する機会になることを期待した。介入頻度は2週間に1回の全12回で、期間は24週間とした。介入形態は教室型を高齢者が通いやすいように居住地区の自治会館等で開催するとともに、教室型への参加が難しい高齢者を対象にした訪問型も設定した。今後プログラムの効果を、質的および量的調査から検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究における今年度の計画は、閉じこもり予防・支援プログラムを作成し、閉じこもり傾向にある高齢者を対象に介入を行うことであった。介入参加者や地域ボランティアのリクルート等に時間を要したため、当初の予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は今年度に引き続き閉じこもり予防介入を行い、開発した閉じこもり予防プログラムの効果を質的および量的調査から検証する。また、本研究のまとめとして、地域在住高齢者の閉じこもり予防に効果的な介入方法について提案する。分析結果は随時国内外の関連学会での発表、および論文としてまとめていく。
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Causes of Carryover |
今年度の計画は、閉じこもり予防・支援プログラムを作成し、閉じこもり傾向にある高齢者を対象に介入を行うことであった。当初の予定より計画の実施が遅れており、介入の対象者リクルートにかかる費用や介入実施における諸費、人件費等を翌年に繰り越す必要性が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は今年度に引き続き閉じこもり予防介入を行うとともに、その効果を質的および量的調査から検証する予定である。したがって、介入、調査実施における諸費、人件費等に使用予定である。併せて国内外での学会発表にかかる旅費等でも使用する。
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