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2016 Fiscal Year Research-status Report

毛中コルチゾールおよび唾液中オキシトシンによる新たなストレス評価法の確立

Research Project

Project/Area Number 15K21314
Research InstitutionRakuno Gakuen University

Principal Investigator

林 英明  酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (30405659)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsストレス / コルチゾール / 被毛 / 社会的ストレス
Outline of Annual Research Achievements

ウシに対する行動学的なストレス評価と新たな生理学的ストレス評価の指標である被毛中コルチゾール含有量との関係を明らかにするため、搾乳牛群において行動学および生理学的な調査を行った。酪農学園大学附属農場のロボット搾乳牛舎のホルスタイン種メスウシ(n=13)を用いた。試験開始時に活動量および反芻時間計測用のネックダグ(Data FlowⅡ,CORNES AG.)を各個体に装着して1カ月間計測した。計測終了時に採血、唾液および被毛を肩部、臀部より白色、黒色の毛をそれぞれ毛刈りはさみを用いて採取した。血漿、唾液および被毛から抽出した溶液中のコルチゾール濃度はELISA法を用いて測定した。また、牛群内の順位については各牛のDV(Dominance Value)値を求め序列化を行った。さらに、各個体の乳量についても計測した。
DV順位が上位の牛群と下位の牛群では、血漿中コルチゾール濃度に有意な差は認められなかったが、肩部の白色および臀部の黒色被毛中コルチゾール含有量は下位の牛群の方が上位の牛群よりも有意に高値を示した。DV順位が上位の牛群と下位の牛群では、活動量において有意な差は認められなかったが、反芻時間は下位の牛群の方が上位の牛群よりも有意に高い値を示した。また、下位の牛群の方が上位の牛群よりも乳量は有意に高く、泌乳日数は有意に短かった。
本実験の結果より、牛群における順位付けが被毛中コルチゾール含有量に影響を与えていることが明らかとなり、牛群における社会的なストレスが被毛中コルチゾール含有量を用いて評価することができると示唆される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定通りに研究計画は概ね遂行できており、測定においても問題なく計測できている。

Strategy for Future Research Activity

当初の予定通り、各農場における飼養環境評価の違いが毛中コルチゾールに与える影響について調査するため、様々な飼養環境・飼養形態の農場を訪問して、飼養環境評価を行い。さらに、各農場のウシより被毛を採取し、被毛中コルチゾール含有量の測定を行い、飼養環境評価と毛中コルチゾール含有量との相関関係を明らかにする。さらに、ストレス負荷とオキシトシンの関係を明らかにするため、各種飼養環境におけるオキシトシン濃度の測定を行う。

Causes of Carryover

当初予定していたよりも活動量測定機器の購入額が少なかったことと、研究打ち合わせを現地に向かわずに行ったために、次年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

29年度の研究で使用する測定キットの購入は、当初予定していた額よりも高額になることが予想されるため、次年度使用額をその購入費に充てたうえで、研究を遂行する予定である。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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