2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K21773
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡部 泰賢 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特定准教授
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | マクロファージ / 組織恒常性 / ビタミンA / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体では、細胞の分化や増殖は固有のニッチ環境により制御される。生体のほぼ全ての組織に常在するマクロファージは、組織固有の機能や形態を示す。これは組織微小環境を形成するニッチが、組織固有の発生や活性化をマクロファージに誘導するためと考えられる。本研究ではマクロファージの分化や組織固有性を制御する組織ニッチの実体、特にニッチを構成する細胞について明らかにする。昨年度までに、マクロファージの組織固有性を制御すると考えられる大網組織間質細胞を同定した。本年度はマウス受精卵におけるCRISPR-CAS9による遺伝子組み換え法を用いて、本間質細胞で特異的に発現する遺伝子プロモーターの下流にジフテリア毒素受容体遺伝子が導入されたマウスを作製した。本マウスにおいてジフテリア毒素処理により間質細胞を除去すると、マクロファージの組織発生が著しく阻害されることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で着目する間質細胞が特徴的な組織局在を示すことを見出した。また本間質細胞の遺伝子発現プロファイルを解析することに成功するとともに、薬剤処理により特異的に生体内から除去することを可能とした遺伝子改変マウスの作製に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
本間質細胞によるマクロファージ組織発生の分子メカニズムについて解析を進める。
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Causes of Carryover |
抗体、培養試薬などの消耗品に、他の研究課題と共通で使用するものがあり、それらの一部を他の研究資金で購入した。次年度繰越額は本研究で使用するマウス各系統の購入費、維持費にあてる。
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Research Products
(7 results)