2018 Fiscal Year Research-status Report
心臓分子イメージング国際共同研究による心不全個別化医療戦略の構築
Project/Area Number |
15K21774
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋口 隆弘 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 分子イメージング / PET / 心不全 / 交感神経 / アンジオテンシン / 細胞治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、心臓の局所交感神経や生理活性物質をターゲットにした新規のPET分子イメージング技術を開発・応用し、心不全に対する新たな治療戦略確立を目指している。当該年度では、研究主任者がドイツ ビュルツブルグ大学から、国立循環器病研究センター研究所画像診断部部長として主な研究拠点を日本に移した後、研究拠点を立ち上げ、細胞実験や薬剤合成・標識を進めた。かつ共同研究のさらなる強化と継続のために、ビュルツブルグ大学およびジョンズ・ホプキンス大学と国立循環器病研究センターの綿密な研究連携も行なった。また、本年度より岡山大学医歯薬学総合研究科 教授として、新たな国内研究拠点の構築と更なる国際共同研究の強化も開始している。 国内研究連携の加速のために、昨年度より国立循環器病研究センターにおいて雇用した事務員、研究員も実際に研究を稼働し成果を上げている。埼玉医科大学医学部、東京大学工学部、金沢大学、京都薬科大学等の研究グループとのミーティングも継続して行っており、共同研究も順調に進んでいる。多国間の国際共同研究ネットワークの整備に関しては、ビュルツブルグ大学の有機化学部・心不全センター及びジョンズ・ホプキンス大学核医学部及び画像物理部との共同研究をスタートするための準備(各施設での動物倫理プロトコールの申請・許可を含める)も行なうた。 具体的な研究内容としては、昨年度に実施した新規の交感神経トレーサの有機合成・標識技術を用いて、予備実験としての細胞取り込み、阻害及び刺激実験により、トレーサ取り込みの特異性、取り込まれた後の細胞内動態の評価も至適条件を探索し、細胞種を変えたりしながら研究を進めている。アンギオテンシン受容体をターゲットとしたトレーサの有機合成、標識実験も行なっており、これらのいくつかの候補であるトレーサの性能比較を行うために、蛋白結合実験、細胞実験を継続して発展させている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標である、研究拠点をドイツから日本への移転後の研究推進、及び、複数の海外施設との共同研究の継続が良好に行われており、概ね順調に進展していると判断できる。国内での研究ネットワーク立ち上げも順調に進んでいる。特に、研究主任者の異動により、岡山大学でも国内研究拠点の構築と新たな共同研究の可能性を探し、ミーティングなども積極的も進めている。 具体的な研究内容に関しても、新規トレーサの開発、細胞実験による評価も進んでおり、主任研究者の所属変更に伴う事務手続きや物品の移設によるやむを得ない遅れを除き、研究自体は計画通りと判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、多国間の有機的な共同研究ネットワークの構築を行い、心臓分子イメージングの開発基盤の構築を目指す。次年度では、これまでに本研究で開発・確認された薬剤や実験手法を用いて、具体的な研究項目である小動物疾患モデルを用いた実験を進め、大動物疾患モデルと臨床撮像装置を組み合わせた臨床応用へのトランスレーショナルリサーチの準備を行う。
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Causes of Carryover |
本研究事業は平成28年度の11月開始であったため、実質、初年度の研究期間が5か月しかなかった。研究初年度で予定していた研究を取り戻すべく努力を重ねたが、未だ研究初動遅延の影響が残っており、研究計画を完遂するためには、1年間の研究期間延長が必要であった。また、本研究事業開始にあたり、主任研究者が海外から日本へと研究拠点を移すことに伴う研究基盤の設営に際し、研究を本格稼働するための物理的環境の整備、事務的手続きに想定以上に時間がかかったことも理由の一つである。また、平成30年度の主任研究者の所属変更に伴い、設備備品の移管等による研究環境の整備に時間を要したことも、遅延の一因である。 最終年度となる次年度は、共同研究ネットワークのさらなる拡大・強化を目指し、研究スピードの向上に努め、次年度使用額を利用し研究を推進する予定である。主任研究者の所属変更に伴う新たな研究拠点構築のため、本研究を速やかに積極的に推進するにあたり、新たに必要となった細胞培養・遺伝子導入・標識実験、発現解析等の機器購入も予定している。これまでの細胞取り込み、阻害及び刺激実験結果を踏まえ、細胞実験レベルでのトレーサ取り込みの特異性確認だけでなく、実際に動物を用いた生体への投与後動態も評価していく。アンギオテンシン受容体をターゲットとしたトレーサの生体投与後の動態評価も行う予定である。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Left Ventricular Diastolic Dysfunction in a Rat Model of Diabetic Cardiomyopathy using ECG-gated 18F-FDG PET.2018
Author(s)
Werner RA, Eissler C, Hayakawa N, Arias-Loza P, Wakabayashi H, Javadi MS, Chen X, Shinaji T, Lapa C, Pelzer T, Higuchi T.
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Journal Title
Sci Rep.
Volume: 8
Issue: 1
Pages: 17631-17631
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Novel Functional Renal PET Imaging With 18F-FDS in Human Subjects.2018
Author(s)
Werner RA, Ordonez AA, Sanchez-Bautista J, Marcus C, Lapa C, Rowe SP, Pomper MG, Leal JP, Lodge MA, Javadi MS, Jain SK, Higuchi T.
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Journal Title
Clin Nucl Med.
Volume: 44
Issue: 5
Pages: 410-411
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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