2017 Fiscal Year Research-status Report
画像処理技術と生物光学を融合した新型海洋一次生産者別基礎生産算出アルゴリズム(国際共同研究強化)
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15KK0020
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 貴文 北海道大学, 地球環境科学研究院, 特任准教授 (80576231)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | リモートセンシング / 海色 / 植物プランクトン / 一次生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、ドイツに渡航して国際共同研究を行い、海洋植物プラクントンの粒径多様性の衛星観測アルゴリズム開発を継続した。また、海洋開発機構の白鳳丸航海(KH-17-3)に参加して海洋観測を行い、粒径多様性アルゴリズムの開発または評価に必要な現場データを取得した。
植物プランクトンの粒径多様性アルゴリズム開発においては、植物プランクトン群集構造の時空間変化の情報を駆使する、基課題で実践可能となった画像解析の手法を本課題へ応用し、植物プランクトンの細胞サイズを地球観測衛星から推定する新しい技術の理論的基盤を構築した。また、この理論を実際に衛星データに適用し、アルゴリズムの最適化を行った。その結果、全球規模で観測された衛星海色データを処理し、植物細胞サイズにもとづく多様性指標の10年分の衛星データセットを得た。さらに、ドイツ共同研究先が提供する、モデルによる植物プランクトン細胞サイズ推定との比較方法を検討した。
現場観測では、10月17日から11月10日まで西部北太平洋海域で、上記衛星アルゴリズムの開発・検証で必要となるパラメータを、昨年度購入した機器を用いて観測した。機器は、小粒径(1マイクロメートル以下)の粒子(サブミクロン粒子)の粒径分布の観測を可能とするものであり、本観測の結果、西部北太平洋の海水中のサブミクロン粒子の粒径分布は双曲線分布を示し、これまでに大きい粒子(1マイクロメートル以上)で観測されている粒径分布と同様であることがわかった。これは、上記アルゴリズム中で用いられている仮定を支持するものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた研究(アルゴリズム開発や、衛星データセットの作成、現場データの取得など)が行えたため。
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Strategy for Future Research Activity |
予定どおり、今年度に引き続き来年度も渡航し、共同研究を実施する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] A synthesis of the North and South Atlantic Sub-Tropical Gyres and their response to environmental change during two decades of AMT2017
Author(s)
Aiken, J., R.J.W., Brewin, F. Dufois, L. Polimene, N. Hardman-Mountford, T. Jackson, B. Loveday, S. Hoya, G. Dall’Olmo, J. Stephens, T. Hirata
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Journal Title
Progress in Oceanography
Volume: 158
Pages: 236,254
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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