2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on decision-making and behavior of economic agents in endogeneous and dynamic social and economic systems(Fostering Joint International Research)
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15KK0123
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山田 隆志 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (90401570)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | マルチエージェント実験経済学 / モデリング / 意思決定 / 学習 / 異質性 |
Outline of Annual Research Achievements |
基課題については、Lowest Unique Integer Game においてプレイヤーの異質性に基づいた計算機実験を行い、勝てる戦略がゲームの設定(プレイヤー数)に依存することが得られた。また、Swedish Lottery の計算機実験でもプレイヤーの行動が設定(プレイヤー数、戦略数、情報の量)に依存することが得られた。
これとは別に、以下の課題に取り組んだ: 1) 信用財とは財やサービスを利用したとしても、その財やサービスの質を判断できない財であり、財やサービスを供給する側を信用するしかないような財のことを言い、この信用財を実験経済学の手法を用いて性別の違いが意思決定と行動に違いを与えるのかを調べた。 2) 協力ゲームの一つであるシャプレー値モデルはいくつかのモデルが提唱されている。ここでは Winter (Journal of Economic Literature, 64, pp. 202-220, 1994) と Perez-Castrillo and Wettstein (Journal of Economic Theory, 100, pp. 274-294, 2001) のモデルを用いてモデルと利得の相違がプレイヤーの意思決定と行動にどのような影響を与えるのかを実験経済学の手法により分析した。その結果、Winter のモデルでは理論値に比較的近い行動が観察されたのに対し、Perez-Castrillo and Wettstein のモデルでは被験者は出来るだけ公平な配分をしようとする傾向が見られた。
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