2015 Fiscal Year Research-status Report
限界集落での生活組織の形成が生活維持に及ぼす影響の検証と生活維持プログラムの構築
Project/Area Number |
15KT0096
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Research Institution | Kansai University of Health Sciences |
Principal Investigator |
岩井 惠子 関西医療大学, 看護学部, 教授 (60342234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紀平 為子 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (30225015)
吉村 牧子 関西医療大学, 看護学部, 助手 (40717063)
相澤 慎太 関西医療大学, 保健医療学部, 講師 (60531259)
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Project Period (FY) |
2015-07-10 – 2018-03-31
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Keywords | 限界集落 / 高齢者 / エスノグラフィー / 住み慣れた場所 / ソーシャルキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
人口や環境の異なる3つの限界集落でエスノグラフィーを用い調査し、住民の生活実態を明らかにし、高齢者の生活力や課題を見出し、限界集落で生活する高齢者が、できるだけ住み慣れた土地で自立した生活を続けていくためのプログラムを構築することを目的とした。 平成27年度は、3年間調査を行っているA地区では継続して毎月1回訪問し、年2回の健康診断、体力測定を実施した。B地区は約2ヶ月に1回訪問し、2回の健康診断、体力測定、レクリエーション、2軒の住民宅の訪問を行った。 C地区は次年度より訪問が行えるように地区長、現地の保健センターの保健師と打ち合わせを行い、健康診断から開始することが決定した。 A地区では住民が2名集落を去り、住民数は8名となり、住民間の関係性も、他出家族の関わり方にも変化が見られた。 B地区では住民との関係性が深まり、戸別訪問も可能となった。しかし区長の交代で研究訪問ができなくなり、この集落の調査を断念した。 C地区は、過去4回住民の健康診断を実施した経験があるが、今回は個々の住民との関係を深める意味で、新たに集落の役員と打ち合わせをし準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
C地区での訪問開始時期がやや遅れた。これはB地区の住民との関係性が深まり、訪問回数が増え、C地区の打合せが遅れたことにある。 さらに順調に調査が進んでいたB地区で急に研究調査が継続できなくなり、次年度は新たな集落を検討する必要が出た。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はC地区での訪問を開始する。実績のあるA地区とは異なり集落の高齢者の人口は100名を超えるため、計画的に訪問を開始したい。 訪問を中断したB地区のデータ分析するとともに、B地区に代わる集落を検討していく。
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Causes of Carryover |
当該年度の訪問調査のほとんどを日帰りにしたことと、成果発表が1回しかできなかったことで、交通費が当初予定より少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度はC地区の調査が開始される。調査には宿泊が必須となる。 また、B地区での調査が中断されたため、新たなフィールド開拓のための交通費等に充てる。
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