2007 Fiscal Year Annual Research Report
長寿命・高信頼性遮熱コーティングを実現する拡散バリヤ型ボンドコートの創製
Project/Area Number |
16001004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
成田 敏夫 Hokkaido University, 名誉教授 (60001252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 基 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (50156494)
高島 敏行 北海道工業大学, 機械システム工学科, 教授 (20094815)
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Keywords | 遮熱コーティング / 拡散バリヤ / 超合金 / 高温酸化 / アルミナスケール / Re基合金 / クリープ / バーナーリグ |
Research Abstract |
本特別推進研究では、超高温環境下おける超合金/コーティング/燃焼ガス雰囲気の相互作用を解明することによって、長寿命・高信頼性を有する耐酸化性と機械的特性を兼備した拡散バリヤ型ボンドコートの低コスト成膜プロセスを開発する。拡散バリヤコーティング(DBCoat)「(Re-W-Cr-Ni)/(Ni-Al系β+γ')」のNi基超合金への成膜プロセスを確立し、要素技術を特許に申請した。さらに、本成膜プロセスはFe基合金(ステンレス鋼)、Co基耐熱合金,Ni基耐熱合金,等にも適用できることを実証した。耐酸化性、クリープ試験、状態図と拡散、組織観察、バリヤ組織の高温安定性、について検討を進めている。その成果は以下のように要約される。 (1)バリヤ層はAlの合金側への拡散と同時に合金元素のAlリザバー側への拡散を効果的に抑制する。 (2)DBCoatは基材の耐クリープ特性の向上に寄与し、また、バリヤ層もクリープ変形能を有するとともに優れた拡散バリヤ特性を維持する。 (3)1150℃におけるNi-Cr-Re系とNi-Al-Re系状態図を実験的に決定した。Ni-Al-Re系状態図のγ'-Ni_3Alとβ-NiAlへのRe溶解度、および、Re相へのAl溶解度はいずれもlat%以下である。 (4)Re基合金とγ'-Ni_3Alまたはβ-NiAl(<50at%Al)は高温で優れた共存性を有する。 (5)化学的バリヤの概念を基礎に開発したマルチバリヤコーティングは優れた耐酸化性を示し、熱応力による破壊に対しても優れた特性を有する。 (6)Alパック時にHf,Zr,Y等を同時に添加できる「(Hf+Al)処理」を開発し、(Hf+Al)処理したマルチバリヤコーティングは、優れたAl_2O_3スケールの密着性を示し、苛酷な熱サイクル酸化においても、良好な耐酸化性を発揮する。
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Research Products
(6 results)