2004 Fiscal Year Annual Research Report
X線結晶構造解析法による光合成系II膜蛋白質複合体の機能制御機構の研究
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16087102
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
神谷 信夫 独立行政法人理化学研究所, 三木生物超分子結晶学研究室, 副主任研究員 (60152865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 久志 独立行政法人理化学研究所, 横山構造分子生物学研究室, 先任研究員 (40392047)
古瀬 宗則 独立行政法人理化学研究所, 三木生物超分子結晶学研究室, 協力研究員 (50321807)
沈 建仁 国立大学法人岡山大学, 理学部・生物学科, 教授 (60261161)
池内 昌彦 国立大学法人東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20159601)
中里 勝芳 日本大学, 文理学部, 助教授 (50172292)
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Keywords | 光合成 / 形質転換法 / 膜タンパク質 / 低分子量サブユニット欠失変異体 / 精製 / 結晶化 / 溶解度曲線 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
SPring-8を利用して,好熱性ラン藻Thermosynechococcus vulcanusに由来するPSII複合体の結晶構造解析を進めた.結晶のX線回折能をさらに改善するため,標品の純度や結晶の凍結条件を検討した.その結果,分解能3.3Åの回折データを収集することに成功し,現在それを用いた構造の精密化を進めている.X線回折実験としては他に,Mn原子のK吸収端の前後の波長を用いて回折データを収集し,他のグループから提唱されているように,Mnクラスターの近傍にCaサイトが存在する可能性を確認した.また結晶中のCaを,周期律表でCaの1段下に位置するSrに置換した標品を調製して結晶化し,Sr原子に対する異常分散測定から,Srも上記のサイトに位置することを見いだした. 同類のT.elongatus BP-1に対して開発されてきた形質転換法を改良し,新たにT.vulcanusの形質転換を可能にした(Iwai et al.2004a).これによりpsbTcサブユニット破壊株をクローニングし,psbTcを欠失したPSII変異体では二量体化が抑制されるとともにPSII-Mタンパク質も同時に消失していることを示した(Iwai 2004b).またPSIIの精製を簡便に行うため,CP43のC末端にHisタグを付加した変異株の培養条件を確立した. PSIIの結晶を良質化するために開発しているミクロ透析結晶化装置で,透析容器中のタンパク質濃度の測定法を,従来の透過型から光反射法に改良した.これにより光が透析膜を通過するために生じていた誤差を完全に取り除くことに成功した.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Response to Oxidative Stress Involves a Novel Peroxiredoxin Gene in the Unicellular Cyanobacterium Synechocystis sp.PCC 68032004
Author(s)
Kobayashi, M., Ishizuka, T., Katayama, M., Kanehisa, M., Bhattacharyya-Pakrasi, M., Pakrasi, H.B., Ikeuchi, M.
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Journal Title
Plant Cell Physiol. 45
Pages: 290-299
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