Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 信男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012040)
西村 幸夫 東京大学, 大学院・工学系, 教授 (20159081)
小口 高 東京大学, 空間情報科学センター, 助教授 (80221852)
宮脇 勝 千葉大学, 工学部, 助教授 (30280845)
松本 淳 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80165894)
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Research Abstract |
遺跡から発掘されたオリーブ品種を同定するため,カンパーニア,プーリア,ウンブリア州等の農業試験場に保存されている古い品種の葉からDNAを抽出し,dual-suppression法によってマイクロサテライトマーカーの単離を行なった.その結果,10個のマーカーについてプライマーを設計することができたので,今後,これらのマーカーを用いて,各州からサンプリングした品種の遺伝的特徴を明らかにする予定である.さらに,環境条件の違いからイチゴの草型に差が現れることを確認し,古代の植物の草型を推定する際には環境が草型に及ぼす影響を考える必要性を示す結果を得た. 発掘現場の土壌を土層ごとに採取して遺物検出する作業を実施し,中庭と想定される地点において炭化植物遺体からクリ等の複数種の植物を同定している. 古代庭園の意匠・構成の検討として,とくに植栽に関する知見に留意して既往研究,文献の収集を実施した.また,ポンペイ等の復元的整備の先駆事例調査の一方,古代ローマ期の別荘建築の広域分布の調査を進めている. ヴェスヴィオ火山及びフィリピン・ピナツボ火山において,地形・植生の調査を行った.ヴェスヴィオ火山南面の外輪山において,谷沿いの河成堆積物を精査するとともに,林分の状況を観察し,樹木の年輪採取を行った.ピナツボ火山では,ラハール堆積物およびラハール流下河川の地形・地質植生に関する観察を行い,ラハール堆積地における環境回復の基礎資料を収集した.さらに,英国やイタリアの研究者と情報交換を行った. 広域計画と都市マスタープランの調査を行い、日本との相違点を明らかにした.また,文化財保護と災害防止の観点から上位計画(風景計画)と基礎自治体の都市マスタープランの連携,さらに,都市近郊農地を歴史的景観として保全するカンパーニア州立ナポリ丘陵大都市圏公園計画を調査した.
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