2009 Fiscal Year Annual Research Report
火山噴火罹災地の歴史的庭園復元・自然環境変遷とランドスケープの保全活用
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16089205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90112474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 信男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012040)
西村 幸夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20159081)
小口 高 東京大学, 空間情報科学センター, 教授 (80221852)
宮脇 勝 千葉大学, 工学部, 准教授 (30280845)
青木 賢人 金沢大学, 文学部, 准教授 (30345649)
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Keywords | イタリア・フィリピン・三宅島 / 国際研究者交流 / ランドスケープ / 火山 / 自然環境 |
Research Abstract |
平成21年度の調査・研究は、平成16年度より継続しているイタリア・フィリピンでの研究を進めるとともに、国内の火山噴火罹災地の事例として東京都三宅島でも研究を行った。 分析・方法:イタリアでは、ローマ時代遺跡出土の炭化木片や炭化植物種遺体の同定を中心に進め、ヴェスヴィオ山周辺の他の遺跡での出土例と比較した。フィリピンでは、ピナツボ山周辺においては、現地における地形調査ならびに衛星画像を用いた解析により植生の回復過程について検討し、総括を行った。三宅島での研究は、本研究費で雇用されている研究員が調査を行っている弥生時代前期の遺跡(島下遺跡)を対象として、出土炭化植物種遺体の検出および花粉分析により周辺環境の植生変化分析を行った。 結果:イタリアの事例では、貯水槽の発掘が行われ、西暦3世紀から噴火直前の5世紀後半までの資料が累積的に堆積している中で、炭化植物遺体が多く出土した。出土炭化遺物は、これまでの出土傾向を追認する資料であった。その成果については、ナポリ大学との共同執筆で論文を執筆した。 フィリピンでは、1991年の噴火以降に生じた土砂移動の特徴を現地における堆積物の調査を通じて検討を行った。その結果、地表の植生の存在が土砂の移動・堆積過程を強く規定していることが判明した。 三宅島では、弥生時代前期の島下遺跡の調査において、当時の生活面の直上にこれまで知られていなかった火山灰層が堆積していることが判明し、その火山灰層の上下での花粉分析を行った。平成22年度に繰り越し、坊田遺跡の発掘調査の成果についてまとめ、花粉花粉分析ならびに土壌の成分分析を掲載した。また三宅島での研究成果について三宅島教育委員会との共催により特別展を秋に開催し、展示図録を制作した。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] GIS and remote sensing analysis of geomorphology and vegetation change on Pinatubo Volcano, the Philippines.2009
Author(s)
Oguchi, T., De Rose, R., Lin, Z., Morishima, W., Colladouthor
Organizer
Korea-Japan GIS International Symposium
Place of Presentation
Seogwipo, Korea
Year and Date
2009-11-05
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