2006 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル・ユーザーのための日本型金融取引法モデルの構築
Project/Area Number |
16090203
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野村 美明 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 眞美 大阪大学, 大学院高等司法研究科, 教授 (50346128)
森下 哲朗 上智大学, 法学部, 助教授 (80317502)
山下 典孝 大阪大学, 大学院高等司法研究科, 助教授 (00278087)
|
Keywords | 金融制度 / 金融法 / 金融取引 / 取引法 / 国際私法 / 法令 / 判例 / 英訳 |
Research Abstract |
(目的)この研究は、最近の歴史的制度改革によってもたらされた日本の金融システムの取引法的側面を、国境を意識しない普遍的な利用者(グローバル・ユーザー)の立場に立ち、グローバル金融を適切に規律するのにふさわしい金融取引法はどうあるべきかの観点から分析、データ化し、成果を英語に翻訳し、世界に向けてわかりやすく伝えることを目的とする。 (成果) 総括班との連携のもとに、取引法グループ(この研究)および監督規制法グループ(「金融監督規制の国際調和と相互承認の研究」)と協力してつぎの成果を上げた。 (ア)翻訳内容のチェックとデータ・ベース化 東京地判1962年7月20日ほか24件の判例の英語翻訳をチェックし公開した。法令英訳については、弁護士チェックを受けた信託業法を再検討し、高度に専門的な法令は、翻訳業者や日本人弁護士ではわかりやすい翻訳ができないとの結論を得た。このため、日本の翻訳者とネイティブスピーカーで法曹資格を有する翻訳者の共同作業による方法が提案された。 (イ)専門的知識および利用者の意見の聴取 日本の金融法の状況について中国の専門家の意見を聴取するとともに、アジアにおける金融の自由化が法と制度の透明化に及ぼす影響について意見交換し、次年度に予定している国際学会で検討を開始することにした。 (ウ)オーストラリア・ワークショップ開催 オーストラリア国立大学で日本法の透明化と英訳の課題についてのワークショップを開催し、真の透明化のためには"simple Japanese"による立法が必要であるという結論を得た。上記(ア)の共同作業の提案について支持と協力約束を得ることが出来た。 (エ)成果の共有と公開 英語の公開ホームページの試作版を作成し、デザインを一新した。
|
Research Products
(8 results)