Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村木 正昭 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (10114901)
伊藤 謙治 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80159871)
水野 眞治 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (90174036)
宮川 雅巳 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (90157595)
蜂谷 豊彦 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (00251645)
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Research Abstract |
技術発展は人類に富と幸福をもたらすだけではなく,その技術を前提に構築された生活基盤を混乱に陥れるリスクも内包している.2007年に起こったJR東日本の発券障害,NTT東西間の接続障害,全日空の予約システム障害などは,その典型例といえるだろう.このようなシステム障害だけではなく,医療,財務,生産などの様々な分野で,近年信頼性を損なうような現象が頻発しており,高信頼性システムの設計の前に,リスクマネジメントを研究する必要がある. 我々は,このような視点にたって,多様な分野について,経営工学という共通のアプローチでリスクマネジメントに関する研究を行った.その成果は,雑誌論文67件,学会発表75件,図書18件に上る.その成果の一部を簡単に列挙すると次のようになる. 情報システム分野では組織IQがIT投資や生産性に影響を与えること,情報システム開発における形式仕様記述の自動化,顧客視点に立ったシステム開発方法論の提案などを行った.医療分野では医療安全マネジメントに人間工学の視点を導入し,顧客視点の必要性や安全文化形成に何が必要かを明らかにした.品質管理および応用統計の分野では等SN比検定やロバストパラメータ設計の精緻化を行い,財務分野では企業固有の組織資本の重要性やコーポレート・ガバナンスのあり方を明らかにした.さらに,オペレーションズ・リサーチの分野では,最適な,あるいは効率的な判別問題の解放や判別規則の解析を行った.
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