2004 Fiscal Year Annual Research Report
IT技術に基づく雷活動実時間監視システムとその情報網・電力網制御への応用
Project/Area Number |
16201034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河崎 善一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60126852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 幹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30210561)
平田 晃正 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00335374)
松田 崇弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50314381)
王 道洪 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20273120)
牛尾 知雄 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50332961)
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Keywords | 雷放電 / 観測ネットワーク / 雷放電の可視化 / 三次元位置標定 / 広帯域干渉計 / 通信網 / 電力網 / 準実時間監視 |
Research Abstract |
近年、雷放電によるインターネットや電力系統に代表される社会基盤(インフラストラクチャー)の被害が問題となっている。これは情報通信のブロードバンド化に伴い、通信端末は従来の通信線に加え、電源線にも接続されるようになったため、そこからのサージ電流、電圧が通信線を伝わり被害を拡大するためである。加えて、電気・電子機器に使用される半導体素子は年々小型化の傾向にあり、容易に十分な耐雷対策がとれないため、わずかな過電圧・過電流によっても障害を引き起こすことも一因である。このため、落雷・雷放電総数は必ずしも増加していないのに対し、落雷による被害総額は増加傾向にあるという統計結果が示されている。そこで本申請では、「雷予知」を最終目標とし、雷活動の実時間監視システムを構築し、その情報をインターネット上で配信する。また、このシステムを利用し、情報網・電力網を停止したり、切り離したりすることなく雷被害を可能な限り軽減するためのネットワーク制御方法を提案するものとする。 本年度は、新たに3機の広帯域干渉計を作成し、従来のものを含めて計5機での観測体制に整えているとろである。本年度作成した3機には改良したA/D変換ボードを用いており、信頼性の向上が見込まれている。この有効性を示すために、従来機との比較を行っている。更に、一部無線ネットワークを用いることにより信頼性を高める通信網の構築を行った。次年度より、ネットワークと観測の連携を一層深め、本格的に準実時間モニタリングを開始する予定である。
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