2005 Fiscal Year Annual Research Report
近現代欧米における連邦制的地域統合に関する比較社会構造史的研究
Project/Area Number |
16202018
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 勝則 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40106737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 純一 埼玉大学, 経済学部, 教授 (30143241)
小島 健 立正大学, 経済学部, 教授 (00211897)
佐藤 雪野 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (40226014)
山崎 彰 山形大学, 人文学部, 教授 (30191258)
関内 隆 東北大学, 高等教育推進センター, 教授 (50125473)
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Keywords | 連邦制 / 神聖ローマ帝国 / 教区共同体 / 誓約共同体 / 等族議会 / 地域主権 / エウレギオ / セギェヴォー連合 |
Research Abstract |
本年度は、平成18年2月13日開催の研究会に向けて、各分担者が次のような研究計画を実施した。 (1)内外での連邦制関連基本文献、資料の調査および収集。その分析。 (2)連邦制研究に関するメールでの意見調整。 (3)連邦制を射程に入れた予備的研究論文の発表。 (4)研究分担者が収集した連邦制関連の調査基礎資料を小冊子にまとめ、刊行。 (5)研究代表者は、連邦制研究の基礎視点を、当該小冊子に発表し、分担者の研究課題を明確化させた。 (6)研究代表者は、特にヨーロッパにおける連邦制研究のメッカである、テュービンゲン連邦制中央研究所刊行の1.各国別(チェコ、ドイツ、ベルギー、英国、スイス、ハンガリー、オーストリア、ポーランド*)の基本参考文献、ならびに2.国境地域間経済協力(エウレギオ)の基本文献、これらを小冊子に収録した。 *ポーランドについては、ジェチュポスポリータ(貴族共和制)概念に注目。 (7)この小冊子は、関係する研究者に発送し、当該研究を客観化する予定である。 (8)来年度における出版助成金申請のために、分担者に対して執筆予定原稿の章立て構成の提出を要請した。 (9)平成18年2月13日の研究会において、研究協力者から「専門的知識の提供」を受けた。 京都大学助教授の黒澤隆文氏からは「スイス誓約共同体の連邦制」について、また早稲田大学の皆川卓講師からは「連邦制の淵源神聖ローマ帝国」について、それぞれ講演をしてもらい、同時に研究分担者が参加して充実した議論をおこなった(この講演会1:00〜5:00於 文学研究科中会議室の際に提供された資料や討論内容そして講演要旨については、来年度刊行予定の研究成果報告書に収録予定)。 (10)以上の研究をとおして、ヨーロッパの連邦制をロシアやアメリカと比較した場合にポイントなる特徴は次の点に求められることが明確になった。1.定住性と教区共同体の安定性(局地的性格)2.身分的な団体編成(聖職者・貴族・市民・農民)のうえに成り立つ等族議会の平和維持機能(地域主権)3.ポーランドのヤギェヴォー連合や神聖ローマ帝国が有する帝国的結合(近現代の帝国主義との峻別)
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Research Products
(6 results)