2007 Fiscal Year Annual Research Report
「ポスト占領体制」期地域住民組織の比較・歴史社会学的研究
Project/Area Number |
16203029
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉原 直樹 Tohoku University, 大学院・文学研究科, 教授 (40240345)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 八重子 金城学院大学, 現代文化学部, 教授 (10164617)
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
高橋 強 創価大学, 文学部, 教授 (40147963)
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
永野 由紀子 山形大学, 人文学部, 教授 (30237549)
|
Keywords | 地域住民組織 / ポスト占領体制 / 町内会 / バリ / ジャカルタ |
Research Abstract |
教授繰越承認を受けた課題である青森市および秋田市の地域住民組織の調査については、青森市および秋田市の関係部局および青森市町会連合会の協力を得てアンケート調査およびヒヤリングを実施することができた。そしてその成果を『地方都市におけるゆらぐ町内会とその動態-2008年度青森市町内会・自治会調査結果報告書』および『地方都市における町内会の転態とその実相-2008年度秋田市町内会・自治会調査結果報告書』に集約した。いずれも組織構成上はトップヘヴィの状態がみられるが、防犯、防災面で創発的(emergent)な機能を宿していることがわかった。 他方、バリについては補充調査がなされ、バシシャールを核とするバリ・コミュニティ、とりわけムスリムのコミュニティにおいて、ギアーツのいう「貧困の共有(shared poverty)」が部分的に観られることがわかった。同時にそうした事態がグローバル・ツーリズムの進展とともに過度的性格を帯びていることが判明した。これらについては複数の論文において発表されるとともに、国際シンポジウムとか関連研究会で報告された。 いずれにせよ、本研究によって比較・歴史社会学的観点からする「ポスト占領体制」期における地域住民組織の構造と変容の諸側面が明らかにされた。同時に地域住民組織の社会・文化構造がコロニアルーポストコロニアル、グローバルーローカルの交差平面においていくつかの類型を織りなしていることがわかった。
|
Research Products
(3 results)