2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16204009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
時弘 哲治 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10163966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
白石 潤一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (20272536)
WILLOX Ralph 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (20361610)
西成 活裕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (40272083)
薩摩 順吉 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70093242)
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Keywords | 離散可積分系 / 超離散可積分系 / セルオートマトン / トロピカル幾何 / 量子代数 / 可解格子模型 / 箱玉系 / 戸田方程式 |
Research Abstract |
(1)箱玉系(Box-Baal System=BBS)においては,任意の状態およびその時間発展が(適当な正整数Nを用いて)超離散KdV方程式のNソリトン解によって与えられることを示し,BBSの任意の状態において保存量を求める操作である10消去が,超離散KdV方程式のNソリトン解のソリトンサイズを決めるパラメータを-1することに対応することを示した.これを用いてBBSの初期値問題を解き,解の明示式を与えた. 同時に,超離散戸田分子方程式の解が超離散KdV方程式のソリトン解のルジャンドル変換で与えられることを示し,超離散戸田分子方程式の初期値問題および周期箱玉系の初期値問題の解の明示式も与えた. (2)離散および超離散KdV方程式の解から解への変換であるベックルンド変換が,連続形の場合と同様に変形KdV方程式の離散および超離散化したもので記述できることを示した.特にτ函数を用いた連立の双線形形式が超離散化に適すことを示し,逆散乱問題を定式化した. (3)Hirota-Miwa方程式(離散KP方程式)の局所解(有界なサポートを持つ解)であるランプ型の存在を示し,具体的に解を構成した. (4)KdV階層のrecusion operatorの非標準的な作用による新しいソリトン形の解を構成した.特にKdV方程式よりも大きな自由度をもつソリトンとpole-solutionの相互作用を記述する解を求めた. (5)セルオートマトン系の欠点は格子の対称性が時間発展パターンに強く影響し,等方的なパターンが得られないことである.これに対して,正方格子上であっても,時間発展に空間的にランダムな闘値を置くことで,等方的か時間発展パターンを持つBZ反応のセルオートマトンモデルを構成した.
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Research Products
(6 results)