2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16206008
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
馬場 俊彦 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50202271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横内 則之 古河電気工業株式会社, 研究開発本部横浜研究所, マネージャー (30374036)
喜瀬 智文 古河電気工業株式会社, 研究開発本部横浜研究所, 研究員
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Keywords | フォトニック結晶 / 光集積回路 / 光増幅器 / アクティブデバイス / GaInAsP / InP / 再成長 / スローライト |
Research Abstract |
本年度は,光増幅器・スイッチの基本構造として本研究で採用している深い円孔配列を有するInP系フォトニック結晶構造を作製するために,ヨウ化水素系誘導結合プラズマエッチングのガス圧,印加バイアス,温度などキーとなるパラメータを最適化した.その結果,レジストとの選択比7以上が確保され,2ミクロン以上の円孔作製が実現された.この技術を用いることで,単一モード伝搬帯とカットオフ特性がより明瞭に観測されるようになり,全挿入損失では従来よりも12dBの改善が得られた.また埋め込み再成長プロセスを用いて組成の異なる4元系材料を面内に集積化することで,アクティブフォトニック結晶とパッシブ入出力導波路の集積化に初めて成功した.ここでは3次元時間領域有限差分計算を用いて接続部の最適設計を行い,材料特性の違い,ならびに構造の不連続性に起因する反射損失の抑制を目指した.この素子のアクティブ部分に連続光励起を行ったところ,材料の吸収端付近で透明波長領域の透過強度を最大1dBだけ超える光出力が初めて観測された.励起に伴ってファブリーペロー共振が顕在化した.これは基礎吸収の減少,もしくは利得の発生を表しているが,一方で接続部での反射が存在していることも意味しており,今後,さらに低減が必要なことが示唆された.さらに透明波長帯では透過率が低下した.これはキャリアプラズマ吸収が発生していることが原因として考えられたが,吸収係数としては1000cm^<-1>という巨大な値が見積もられ,フォトニック結晶の低群速度の効果が影響して増大していることが示唆された.今後,反射と吸収の影響を総合的に減らす設計の最適化が必要なことがわかり,これについては来年度改善をはかる.
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Research Products
(8 results)