2005 Fiscal Year Annual Research Report
家畜福祉を考慮した飼育環境並びに輸送環境総合評価法の確立
Project/Area Number |
16208027
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 衆介 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80136796)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 直重 玉川大学, 農学部, 助教授 (90138602)
石崎 宏 畜産草地研究所, 放牧管理部, 主任研究官 (10370579)
藤田 正範 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (20124802)
植竹 勝治 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (00312083)
小迫 孝実 畜産草地研究所, 放牧管理部, 室長 (60391372)
|
Keywords | 家畜福祉 / 評価法 / ウシ / ウマ / ニワトリ / 行動 / 生理 / 遺伝子 |
Research Abstract |
1.家畜福祉飼育総合評価法の開発(行動指標):総合評価法には民間の認証団体等が作成するボランタリー・スキーム、公的機関が飼育法改善を目的に作成するベンチマーク・スキーム、研究者が作成するサイエンティフィク・スキームがあることを明らかにした。本研究ではreliability重視のサイエンティフィク・スキームを作ることを確認し、ベンチマーク・スキームであるANI35L/2000-cattleの洗練を行った。feasibility重視のため施設・設備測定に偏重していることから、動物側の反応である行動や病傷事故記録を追加する改良を行った。 2.家畜福祉飼育総合評価法の開発(生理指標):明期と暗期における神経ペプチド並びに神経伝達物質の変化を大脳および間脳で調査した。大脳では差はなかったが、間脳ではエンドルフィン、GABA、ヒスタミンは明期に高く、エンケファリンは暗期に高かった。摂食行動の盛んな時間帯には大脳・間脳ともにGABAは高く、制限給餌により低くなった。ヒスタミンは点灯後に高くなり、制限給餌では間脳で高くなった。福祉性の生理的指標として免疫機能に着目し、その活性レベルや関連遺伝子の測定系としてウシオリゴマイクロアレイ法を整備した。育成牛の短時間トラック輸送において、輸送直後の末梢血細胞に中程度以上に発現誘導された免疫関連遺伝子の多くは、細胞接着やアポトーシス制御に関与するものであった。 3.家畜福祉輸送総合評価法の開発:ボランタリー・スキームの1つである英国王立動物虐待防止協会の「家畜運搬用チェックリスト」を我が国の輸送に適用するとともに、動物側の反応である行動並びに生理を調査し、reliability改良を検討した。さらにreliability向上のため、行動並びに生理反応の個体差を分析し、その表現系としての旋毛の位置の有効性を検討した。
|
Research Products
(4 results)