2007 Fiscal Year Annual Research Report
「自家骨髄間葉系幹細胞-磁気ビーズ」複合体及び磁性体リポソームを用いた四肢再生
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16209045
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
越智 光夫 Hiroshima University, 病院, 教授 (70177244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 裕司 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 寄附講座教授 (40253075)
安達 伸生 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30294383)
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Keywords | 移植・再生医療 / 細胞・組織 / 磁性 / 外磁場 / セルデリバリーシステム |
Research Abstract |
以下の骨髄間葉系幹細胞(MSC)を使用した研究を行い,研究成果をあげている. 1.磁気標識したMSCの分化能についての研究 MRI造影剤として臨床で使用されているFerumoxides ((Fe_2O_3)m(FeO)n)をMSCの培養液中に添加し,一晩培養することにより磁気標識したMSCを作成し,このMSCの多分化能(骨分化能,脂肪分化能,軟骨分化能)を確認した.この結果については第22回日本整形外科学会基礎学術集会にて発表した. 2.豚の膝関節内で磁気標識したヒトMSCを誘導するin vivo実験 豚の膝蓋骨に軟骨欠損を作成し,我々が開発した外磁場発生装置(単ポール型電磁石:TM-SP1210SC-014型)が発生する磁場の作用下で,関節鏡視下に磁気標識したMSCを関節内に注入した.磁気標識したMSCは軟骨欠損部に集積し,90分後にも欠損部に留まっていた.この結果はArthroscopyに掲載された. 3.変性したヒト軟骨上にヒトMSCを誘導し,硝子軟骨様の細胞層を作成するin vitro実験 組織培養用フラスコ側壁に人工膝関節置換術の際に採取した変性軟骨を接着し,磁気標識したMSCを含む培養液を注入した.このフラスコに6時間,0.6テスラの磁場を作用させ変性軟骨上にMSCを誘導した後,3週間軟骨分化培地中で培養した.コントロール群は磁場を作用させなかった.実験群では変性軟骨の表面に,トルイジンブルーやサフラニン0で染色され,2型コラーゲン陽性である硝子軟骨様の細胞層が形成されたが,コントロール群では細胞層の形成は認められなかった.この結果は第7回日本再生医療学会総会で発表した.
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Research Products
(20 results)