2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16255003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤原 一繪 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (80018043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 啓一 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (20213811)
持田 幸良 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (60133047)
佐藤 謙 北海学園大学, 工学部, 教授 (70128817)
中村 幸人 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (50198248)
建石 隆太郎 国立大学法人千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (90114545)
佐藤 浩 国土地理院, 主任研究員 (60360468)
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Keywords | アジア / 統合植生図 / 広域衛星データ / ステップ / カムチャッカ / ロシア / 中国 / 現存植生図 |
Research Abstract |
2004年度の主とした現地調査、資料まとめは以下の通りである。 1.2004年8月1日〜5日「アジアの統合植生図化ワークショップ」をロシア国サントペテルスブルグ市コマロフ植物研究所で開催し、日本、中国、ロシア、アメリカの共同研究者により、それぞれの研究紹介と統合植生図についての意見を取り交わした。出席者は日本:藤原、大野、佐藤謙、持田、建石、中国:Song、アメリカ:Box、ロシア:Safronovaおよび研究所所長と研究スタッフである。ロシアで現在完成している自然植生図を壁に添付し討議した。現存植生図は不完全であった。その後8月6日〜13日、サントペテルスブルグ、モスクワ、カザン、チタと飛行機・夜行電車・チャーター車で現地調査を行った。ステップと牧場をいかに区分するかが、サテライトデータ解析で問題になるであろう。とくに自然草原と放牧草原は、現地においても判別が困難である。 2.2004年8月10日〜20日、大野は、韓国の研究者の協力を得て、アジアの統合植生図化にかかわる韓国洛東江流域の植生調査を行った。韓半島の現存および潜在自然植生の基盤を固めた。 3.2004年8月5日〜8月22日にかけ、中村、Krestov班は、東京-新潟-ウラジオストック-カムチャツカ-ウラジオストック-新潟-東京で調査した。冷温帯北部を含むウラジオストックからハンカ湖へ、大陸度指数の影響増加に沿ったカンパ類-モンゴリナラ林の植生単位的変化と人為的影響による動態的変化を調査した。カムチャツカ半島ではペトロパブロフスクから北上し、北部のクリュチェフスカヤ火山(4750m)山麓に達する約片道600kmの行程で200地点に及ぶ植生調査が行った。カムチャツカにおけるバイオームはMesoboreal zone, Supraboreal zone, Oroboreal zone, Cryoroboreal zoneに分かれる。また、東部の太平洋沿岸は霧の多い冷夏と多雪環境下で海洋性型のOroborealzoneが標高を下げて発達する。 4.2004年12月17日〜23日、藤原、Box、Song、Youは、福州章の大学研究者の協力を得、中国南部福州省の植生調査、現存植生図のチェックを行った。現在中国で出版されている1:100万の現存植生図は、福州省地域は全く現実と異なり、初期段階からの作成が必要であることが確認された。人為的影響による低木二次林およびソウシジュの植林のモザイクをどのように示すかが課題である。 5.建石と佐藤浩は、対象地域の植生図作成に必要な広域衛星データの整備を行った。すなわち、2003年に観測した米国の地球観測衛星MODISデータを米国地質調査所から入手し、必要な前処理を行った。現地調査資料とのすり合わせは2005年度に持ち越される。 6.室内作業で、中国、日本、韓国、極東ロシアの夏緑広葉樹林のデータ整理を行った。2005年度に印刷予定。
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Research Products
(7 results)