2007 Fiscal Year Annual Research Report
アセアン諸国海域における希少ウミガメ類の回遊機構解明と保護に関する国際共同研究
Project/Area Number |
16255011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒井 修亮 Kyoto University, 情報学研究科, 准教授 (20252497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究課科, 教授 (90159195)
酒井 徹朗 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10101247)
坂本 亘 近畿大学, 水産研究所, 教授 (50013587)
光永 靖 近畿大学, 農学部, 講師 (90319658)
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Keywords | 海洋生態 / 国際協力 / 国際貢献 / 水産学 / バイオテレメトリー |
Research Abstract |
ウミガメ類(オサガメ、アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、ヒメウミガメ、ケンプヒメウミガメ、ヒラタウミガメ等)の分布は亜熱帯から熱帯域を中心に世界中にひろがり、大規模な摂餌・産卵回遊を行っている。これらウミガメ類全種で生息頭数が減少していると考えられている。アセアン諸国海域においてもその例外ではない。ウミガメ類の生息数の減少は、地球規模での海洋環境の変動などの自然要因に加えて、リゾート開発等に伴う砂浜の減少や灯火による産卵場の減少並びに漁業による混獲など人為的な要因も大きいと考えられている。特にエビ類を対象としたトロール漁業によるウミガメ類の混獲が近年問題とされている。平成19年度においては、人工的にふ化させて養成した稚ガメと天然海域で育った稚ガメとの行動に違いがあるか否かについて、成長段階毎に放流実験を行って検証した。この結果、ふ化直後に有する沖合へと向かって遊泳する能力が、成長と伴って失われていくこと、ならびに天然海域で育った稚ガメに比べて、人工的に養成された稚ガメは潜水能力には差はないものの、表層で滞在する時間が有意に長いことが分かった。
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